英語圏のロックやポップスを好むティーンにとってカナダというところには、文化的な個性が見えにくいというちょっと失礼なイメージがあった。


ちょっと前のブログでも名をあげた、


SUM41

NICKELBACK


https://youtu.be/g8z-qP34-1Y?feature=shared


https://youtu.be/T3rXdeOvhNE?feature=shared


ほかにも


Simple Plan

Avril Lavigne

Daniel Powter


https://youtu.be/gH476CxJxfg?feature=shared


など、カナダには知らずに聴いていればアメリカのアーティストだと思ってしまうバンドや歌手がたくさんいる。


北米のものとならんで日本に多く波及しているイギリスのアーティストなどは、その発音を聴けばアメリカ出身ではなさそうだと見当がつくものだが、上記のカナダのアーティストとなると発音でも音楽性でもアメリカのそれと簡単に区別がつかない。


公共放送CBCのアナウンサーや、著名なコメディアンRick Mercerなどの発音もやはりアメリカの英語に聞こえてしまうし、あのマイケルJフォックスまでもが"実は"カナダ出身だと、Back To The Futureが大好きでも知らない人はけっこういるはずだ。


https://youtu.be/1Pg1CjxOc7Q?feature=shared


https://youtu.be/AsJO40JOhfI?feature=shared


カナダはアメリカといかに違うか、なんていう動画も見かけるのだけど、比較して違いをわざわざ強調したくなるほど類似しているという認識があるのかもしれない。


アメリカ人はsodaと言うが、私たちカナダ人はpopと言うんだ!

米ドルじゃなくてカナダドルだ!

stateじゃなくてprovinceだ!


なんか、マックかマクドかとか、エスカレーターの左右どちらをあけるか、みたいな比較文化論に聞こえてくる。


それでも、確かにカナダはアメリカではない。


地図を見れば北緯49度線と五大湖が二国を分けていて、国旗を見れば星条旗と赤いカエデはちっとも似ていない。


さらには、よく知られているようにカナダはフランス語も公用語としており、ケベックを中心にフランス語文化が根付いている。


フランコフォン・カナダ音楽がもっと紹介されていれば私のような無知な外国人がいだく印象も違ったろうが、日本に入ってくるのはほとんどがアングロフォン・カナダ音楽であり、上記のSimple Planなどケベック出身でありながらもっぱら英語で歌っている。


つまりは、私は音楽的嗜好を出発点として、おもに英語文化圏としてのアングロフォン・カナダの個性は何なのかという問いをもって、カナダ探究をしていくことになる。


探究なんて言ったが、べつにどこかの学術機関で専攻したりしたわけではない。自分のペースで勝手に、しかも日本で探究してきただけだ。


ここでは音楽とメディアのリンクを載せるにとどめて、カナダ関連書籍の話を嬉々としてするのは別の機会にしよう。