一人暮らしを10年ちょっと経験した。


はじめはロクに料理をしなかったが、だんだん自炊をするようになった。買い物から食事までを一貫して行うことで生活をコーディネートする楽しさがあったなと思ったりする。


仕事帰りにスーパーをぐるぐる歩いて、電脳空間に溢れているカンタンレシピ動画なんかも参考にしながら台所であれこれやって、美味しかったりイマイチだったり。


料理中なんとなく垂れ流して聴いていた知的トークセッションの数々も、知らない本や作家、分野に触れるキッカケになったりして、思考のスパイスをたくさん恵んでくれた。


でも、それだけじゃホントの事は分からないのかもしれない。様々な知見に触れて思考をシーズニングしたら、ぐつぐつ煮詰めた考えを誰かに試食してもらうといい。そこで意外な発見や新たな関心事に出会うかもしれない。誰かと話をするということは、最も文脈から自由な読書である。


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