まさかアルゼンチンがサウジアラビアに敗れるとは。


2002年日韓大会でのグループリーグ敗退を思い出してしまう。メッシ最後の大会かも知れないのだし、頑張ってほしいものだ。


旅好きの間ではお馴染みのシリーズ(だと思う)である『旅の指さし会話帳』からはアルゼンチンのスペイン語を扱ったものも出ている。イタリア語からの影響など他のスペイン語との違いにも言及があり興味深い。私は旅をしない人間だが、語学書として魅力的なこのシリーズはいくつか所有している。


海外文学を好む人にとってアルゼンチンといえばやはりボルヘスだろうか。鼓直氏による翻訳『伝奇集』(原題はFicciones)など様々な作品が日本語にも訳されている。数あるラテンアメリカ文学の名作の中で最もよく知られているのはおそらくコロンビアのノーベル賞作家ガルシアマルケスの『百年の孤独』(Cien Años de Soledad)だが、この作品が世に出たのはアルゼンチンのスダメリカーナという出版社からだったという。中南米の文学史は寺尾隆吉氏の『ラテンアメリカ文学入門』などが参考になる。


私はスペイン語を習得していないのにも拘らず、以前『伝奇集』『百年の孤独』『族長の秋』を翻訳のみならず原文のスペイン語版まで買い求めた。スペイン語書籍は神保町のイタリア書房や新宿のBooks Kinokuniya Tokyoなどで購入することができる。言葉をある程度まで習得したら翻訳を参照しながらスペイン語で読書するのもいい。


ラテンアメリカ文学が日本でブームになったのは私も知らないずいぶん昔の話で、今やアルゼンチンはボルヘスよりメッシ、コロンビアもガルシアマルケスよりハメスロドリゲスである。


サッカーも文学も魅力的な文化だし、もちろん色んな入り口があっていい。文化に触れたことで歴史や言語にも興味を持ったら、学ぶ環境は案外充実しているのが日本のラテンアメリカ学事情だ。少なくとも私はそう感じている。