割り込み禁止 | 背中合わせで歩いてく

背中合わせで歩いてく

それは必然だったのか

なら、その必然を偶然で覆したい

もう、
けして交わることのない道を
背中合わせで歩いてく。

横恋慕しがち。
隣の芝生は青く見えがち。
ないものねだりがち。

あぁ、なんだか、久しぶりに胸が痛い。

今まで死んでたんじゃないかってくらい、胸が痛い。
恋は気づいたら落ちてるもの。
落ちてたのかも。
落ちてることに気がついてもう戻れないから痛いのかな。

いっときの感情なのは分かってる。
私は知ってるんだもん、この切なさとかどうしようもなさとか。
でも、久しぶりに、
崩れ落ちそうな、この世にサヨナラしたくなるような感覚。

すっごい、私今全力で辛い。

言葉は呪いだ。
全部残って全部私に響いてくる。

女が全力で生きるってなんだ?

「いいだろうが!雪宮先生は独身なんだから二股かけたって!」

星降る夜に、より
独身っていい事なのかな。

「僕は1人で生きていける、そう確信してる。」

奥歯を噛み締めて生きるのって辛くない?
私の中の私はそう問うの。
だから、私もそうかもねって思ってた。なるべく楽に生きたい。


でも、
「歯を食いしばって生きてね、自分を大切に」
なんて言われたら、私どうしたらいいのか分からんのよ。
歯を食いしばって生きるのは自分を大切にすること?

歯を食いしばらないでも生きていけるようにするのが幸せだと思ってた。

でも、わかんないや。

「そうだね」
と、へらへら言う度に私の心はなんだか毛羽立って居心地が悪くなる。

そうだね、なんて、本当は思ってないのにね。