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盛岡城は盛岡駅から北上川を挟んで対岸1kmほどのところにある。いまは川からだいぶ離れたところだが、往時は城のすぐ西側を北上川が流れていたらしく、東側の中津川との合流点付近にあったらしい。

盛岡は旧名を不来方といい、もともとここには家臣の福士氏が持っていた慶善館という城があった。伝説では前九年の役ののち清原氏の一族が城を築いたのが始まりといわれ、南北朝の頃までに福士氏の城となっていた。もともと北のほうに本拠を構えていた南部氏が九戸政実の乱に豊臣秀吉の力を借りて勝利した1591年に本拠地をこちらに移し、江戸時代に入って寛永十年(1633年)に竣工、以降明治維新まで南部藩の藩庁だった。

明治になり廃城令では廃城とはされなかったが多くの建物が解体された。1906年に岩手公園として整備され、1937年に国の史跡に指定された。

日本100名城。


この日は秋分の三連休以来の岩手遠征の初日、夜行バスで乗り込んだが夜明け前に到着、レンタカー借りるまでに時間があったので朝食を頬張ってからぶらぶら散歩することにした。

100名城を暇つぶしかよ…😮‍💨


ここは、下曲輪をぐるりと囲んでいた内堀を辿って行くか。

最初は夜も明け時、城址公園の北端にある亀ヶ池。

 

ここ、道沿いには商店とかが立ち並んで面影が見えなくなっているが、裏へ回ると北へ続いている。

この内側が下曲輪だった。

 

岩手公園碑の前の土橋状で切れているが、向こう側に鶴ヶ池という名前に変わって続いている。

 

鶴ヶ池は東へ進んで南に折れ曲がっているが、その角の土塁らしき上に、時鐘。

もともと別の場所にあったものを明治四十二年(1909年)にここに移したもので、県指定重要文化財😮

 

南に下って再び通りを横切る。

もとは城を守る堀だったはずが、すっかり庭園みたくされている😂

 

紅葉する鶴ヶ池、これはこれで佳き✨

この日に撮った写真でいちばんカラフルかも😂

 

このそばからも城址公園に入れるが、ここはやっぱり三の丸を通って入る。

すぐ西に櫻山神社。第三十三代藩主南部利視が先祖である南部信直を祀ったのが始まりという。

 

三の丸へは、この神社の西側の瓦御門から入ってゆく。

石垣の修復や発掘調査などが今まさに進行中。

 

威容を見せる、隣の石垣。

 

枡形の中とか、早速矢穴石あるね🧐

 

 

このあたりに普請奉行銘が刻印された石があるということだったが、柵の中だったか…?

 

瓦御門を入った上の三の丸は、紅葉真っ盛り🍁✨

朝日が昇ってきて、赤と黄色が日差しを浴びて輝くようになってきた✨

目の前に早くも二の丸への車御門が見えて、意外と奥行きが無い…

 

ここは東西に広く、東側が一段低くなっている。

 

その手前左側、曲輪北端に烏帽子岩がそそり立っている。

園地からかなり奥まったところ。

足元にも大岩があり、滑るので注意。

 

東の方へ降りると、南東の端っこに石組みされた井戸。

蓋をされていて中は見えないが、単なる貯水池ではなく下の水脈まで掘り抜かれてるような感じだな…?

 

このあたりから望む本丸方面。

石垣の威容が一望だが、ここからだと小さい😮

下の多目的広場が箱庭のよう。

 

三の丸からは、正面の車御門から二の丸へ。

 

二の丸も紅葉真っ盛り。

 

もう少し後になると紅葉が落葉して地面も樹上も真っ赤・黃に染まる光景が見られるんだとか…

 

本丸へ渡る渡雲橋は工事中で、二の丸から直接本丸へは入れなかった。

まぁ先ずは本丸の石垣を反対側から拝んでおくか…

 

一旦三の丸へ戻ってから、二の丸の東側を通って本丸へ向かう。

 

裾には、朝日を浴びて輝く、はばき石垣。

石垣が崩れないよう裾の方に付け加えられた台のようなやつ。

 

本丸との間の堀切は、絶賛工事中で封鎖されていた😂

この堀切、朝方は陰陽がスゴイな…

 

堀切を通り抜けると、本丸虎口である御末御門の前に出る。

舗装された道がカーブして通り抜けているので印象が変わっているが、これも立派な枡形門。

 

本丸の左側に一段下に大きな曲輪が広がっているのが見える。

本丸を取り巻くように配された帯曲輪の一部、淡路曲輪。

 

淡路曲輪を横目で見ながら、本丸へと入ってゆく。

これまた、イイ具合の矢穴石たち。

 

本丸は、これがまた意外と狭い。

中央に大きな碑が立っているが、何が刻まれているのかは分からなかった。

 

御末御門の左側には櫓があったようで、そこから本丸南東側にあったという御三階櫓まで、低い石垣で台がつながっていた。

往時は続櫓でつながっていたのだろうか。

 

さてレンタカーの時間が近づいてきたので、そろそろ退出するか💨

本丸は袋小路なので、御末御門から出て淡路曲輪を通って退出する。

本丸の御三階櫓があった下の石垣を眺めながら南へ回り込む。石垣の横には桜の木がたくさん植えられている。

 

本丸の南には腰曲輪が続いている。

南東の隅に二階櫓、西に吹上御門があったが、ゆっくり見てる時間がねぇや💦

 

吹上御門から退出する。

坂虎口の上にカクンと折れる枡形がある。

 

ここから坂下門があったところまで一気に下る。

その様子を上から見おろす。

いまは道路が走っているが、往時は北上川の流れがすぐ脇まで来ていたらしい。

 

来た時にはまだ夜明け前で真っ暗だったが、朝日が昇った今は周りの様子がよく見える。

そこで、そそり立つ城の西側の石垣を見上げてみる。

ここは二の丸井戸の下あたりで、折れをともなっている。

 

少し北の、三の丸あたり。

 

やっぱり普段見ている山城とは、土木工事の量が段チ😮

そして高く積み上げられた石垣が、乱世の終わりと近世への移り変わりを告げているように見えた。

建物がまったく残っていないこの城だが、高くそびえる御三階櫓と煌びやかな御殿などの中を人が往来する平和な世界が妄想されてきた。 

 

★盛岡城

岩手県盛岡市菜園

鶴ヶ池の外側に城址公園の有料駐車場あり。盛岡駅から徒歩だと20分ぐらい。

平山城

 

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(2024年11月22日 記)