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綱取城は北塩原村の役場近く、第一中学校の東隣の尾根上にある。国道459号がすぐ南を通っていて比高は100メートルほどだが、南北はかなりの急傾斜で山容は険しい。

明応九年(1400年)に、籠城する松本勘解由を蘆名盛高が攻め落としたとのことだが、他は江戸末期の天保年間の編纂の『会津要害録』 に出てくるぐらいで、詳しいことは分かっておらず調査も未着手のようす。

縄張図を見ると、尾根脇の段郭が多くて間に堀切も穿たれた複雑なものだが、じっさいにはヤブが濃く全貌をつかむのはかなり難しいだろう。


台風5号が東北地方を横断しようとしていたこの日、降りつ降らずみの空模様でギリギリ本体の雲は回避できそうなこのあたりの城を集中攻略。

3城目だったが既に昼を過ぎていた…


現在位置(Googleマップで)

登城口は、国道459号沿いの第一中学校の横。

刈り払われた幅広の登城道が登り、説明板の前で右に折れている。

 

縄張図入りの説明板。

ここで事前に予習もできる😊


縄張図のところだけ。

ここから尾根のやや南側を並行して登り、右下に小さな墓地を見送る。

ここで左後方を振り返ると、鋭いV字の堀切のようなものが尾根に切れ込んでいる。

 

これは「孫兵衛堀」という近世の用水路で、城の遺構では無いとのこと。

道は墓地の横を登ると、すぐに左に折れる。竪堀状のところを登るが、ここは既に最初の虎口の上らしい。

 

虎口はこの左手だということだが、ヤブなどに埋もれて全く分からなかった😂

晩秋あたりに追試か…

 

道はここから急に狭くなり、倒木なども塞がって労力を使うようになってくる。

 

それでも、この倒木を越えるとまもなく、正面に虎口のようなところが現れる。

 

ここで道は大きく左に曲がっているが、外側に高さ3メートルばかりの盛り上がりが見える 

登ってから振り返ると、位置関係が分かるか。

 

この上には幅5メートルぐらいの細長い曲輪が伸びている。

説明板でいうと、曲輪4。

 

虎口状には横から正対する形で、城道を登ってくる寄せ手を上や側面から攻撃する、防御の拠点だったのだろう。

登城道の下の方はヤブで見えづらいが、正面を横切るところはよく見える。

 

ここからしばらくは緩やかな尾根の上を登ってゆくが、すぐに正面に小山が立ちふさがりって道が左に曲げられるところに出る。

 

ここは上に回り込んでみると、小山の上が狭い銃座のような平場になっていて、正面に登ってくる寄せ手を射撃できるようになっている。

 

そのすぐ奥には堀切状が横たわっている。

しかし、ご覧の通りのありさまだった😂

 

ここを通過すると、まもなく正面にそそり立つような土壁が見えてくる。ここは虎口2。

しかし🌿🌿に覆われて、全貌が見えにくい…

 

道は左から登ってゆく。

ホントにそそり立つような土壁。

 

ここからはものすごい急斜面をつづら折れで尾根まで登り、その上は急峻な尾根上の道になる。

土むき出しで階段なども無いので、滑らないよう注意。

ここは城内でももっとも急峻なところで、登城道は痩せた急な尾根を登り、右側には下まで真っ逆さまのような急斜面が落ちている。

 

登り切る少し手前には、小さな踊り場みたいな段郭。

しかしここは、寄せ手が一息ついて滞留しているところを上の曲輪から攻撃する場所だろう。

恐るべき踊り場😨

 

そしてラストのこの登り、急斜面をほぼ直登の、えらいスパルタな雰囲気…

 

ここを登ると、まずは六畳一間ぐらいのササに覆われた空間に出る。

 

もう地面がほとんど見えん…🥶

 

ここから一段上がると、真新しいTVアンテナが立つ曲輪に出る。

ここは一つ一つの曲輪が小さいようだ。

 

ここからは道がササに覆われて見えにくくなり、🐍怖いったらない…💦

それでも怯まずに進んでゆくと、行く手に深さ1メートルぐらいの溝が横切っている…

ぜんぜん見えね…💦

 

これは、堀切やね✨

横に逃げるスペースがあってヨカッタ😊

 

ここは、説明板上での表示は無し。

この下の主郭側には帯曲輪らしい平場があったが、写真じゃ分かりにくいったら😂

 

この横に逃げるスペース、帯曲輪へと降りる動線みたいで、浅い竪堀状に降りてきていた。

 

この下には相当な段数の段郭が造成されているようだが、このありさまで観察するのはムリ💦💦


その上の曲輪は、バドミントンコートぐらいの広さか。

すっかり🌿🌿だが、削平された空間の向こうに段が立ちふさがっているのも見える。

 

この段の横に、小さな虎口状が見える。

ここは虎口4。

 

土塁を覆い尽くすには程遠いが大小いくつかの石が転がっていて、もしかしたら一部でも固めていたのかも…

 

この先は、曲輪だか自然の尾根かわからないような平坦地が、少しずつ登りながら続いている。

そして、奥の方に高さ4メートルぐらいありそうな段が見えてくる。

 

これまた、虎口もへったくれも無いような、斜面直登のスパルタな登り口😂

 

登った上が城内最高所、主郭だろう。

だが、広さはバドミントンコートぐらいしかない。

この城は曲輪がみな狭く、あまり多数の兵に守らせることは出来なそうな感じ…

 

ちっこい石碑が、木の根元に佇んでいた…

改めて見返しても、彫りが薄すぎて何が刻まれてるか皆目見当つかず…😂

 

ここから先にもまだ城域が広がり、堀切や曲輪などがあるようだが、ヤブが深いなぁ…💦

 

右のほうが地面が見えそうなので降りてゆくと、南側の大塩川の方が土塁で縁取られているのが見えた。

 

が、今の時期にノー装備では、ここが限界だろう。

その先は地面が全く見えないササヤブが続くばかりだった。

曲輪2や虎口3、曲輪3などのかなり広い範囲をまったく見ることができなかったが、以降は追試に回すっ🥶


退散ーっ💨

 

さて、この城の麓、第一中学校と国道を挟んで反対側には居館跡があるというので、行ってみた。

登城口から200メートルほど喜多方よりに下ったところに、それらしい平場があった。

 

でも、さすがにコレだけじゃ1城制覇に数えるのは苦しいな…😂

 

★綱取城

福島県耶麻郡北塩原村北山姥ケ作

国道459号沿い「会津一望の丘」の駐車場が利用可。尾根が細く、夏季はヤブが多いので注意。

山城

 

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(2024年8月30日 記)