でじたみん模型部79 空想の産物!「ロケットモデルズ 1/35 パンターIII」を作ります。
みなさんこんばんみん!ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
不定期に連載しております「プラモ作りました」的な
限りなく趣味に近い、作ってみたプラモをご紹介する記事です。
本日は「模型部37回」でもご紹介をした、『ロケットモデルズ』さんの意欲プラモデルシリーズより、
「1/35 フィスト・オブ・ウォー ドイツ軍 E-50 Ausf.B 10.5cmKwK L/52 パンターIII」
をご紹介です!!
ロケットモデルズさんが展開する“フィスト・オブ・ウォー”とは、
第二次世界大戦の終戦が1947年まで伸びたという背景設定に基づき展開する架空兵器を
独自考証に基づくデザインとSF設定で、人気のプラモデルシリーズ。
多脚型兵器が中心となっていたラインナップでしたが、
満を持して帯履を装備した架空戦車「パンターIII」が遂にラインナップ!!
設定的には
超重戦車E-100の「E計画」のうち、中戦車として計画されたとされる「E-50」!
10.5cm L/52砲を搭載した高速中戦車!
となっております。
1/35スケールの大ボリューム!!で
架空兵器特有のワクワク感を楽しめる満足度の高いキットになっています。
それでは、早速パーツチェックからいって見ましょう!!
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■パーツチェック
パッケージは他社のスケールプラモデルと同じテイストながら載っているのはSF兵器という・・
実際には存在しない!!・・・しないのですが、この説得力溢れるイラストなんだっw!!
パーツは『ザ・ミリタリーキット』といった王道を行く感じがします。
SFトンデモ兵器のプラモデルとはいえ、ナンチャッテ感は全く無く、
必要な装備はきちんと規格通り揃っている、そのあたりがロケットモデルズさんらしいキットです。
実車の計画同様、他のEシリーズ戦車との共通部品は一番量を使う重戦車に金型を合わせてるので、
中戦車であるE-50Bでは転輪やサペンションのパーツが余ります。
ブックレット状の凝った組み立て説明書と水転写デカール。
デカールはカルトグラフ社(伊)に発注された良質なもの。
マーキングは505重戦車大隊の物が付属しますが、架空モデルなので基本は好みで自由に使えるようになっています。
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■組み立て
金型放電電極の機械加工痕(矢印)があちこち残っていて気になりますが、(汗)
ところどころ修正不能な箇所があってちょっと残念であります。
型から抜く時にモールドが崩れてしまった部分。
このあたりをみると、こういった部分を修正できるユーザー向けなキットなのかなぁと思ってしまったり。
今回、個人的に一番気になってしまった箇所がこちら・・・
独戦車の特徴の一つ、車体前面の装甲の「組手」(噛み合わせ目)が製造的に有り得ない取り回しに。
ロケットモデルズさんの独自考証だとこれあってるのかもなので、どちらが正しいというわけではないのですが、
実際に運用って場合には軍需相シュペーアが満足する量産性と材料削減の設計に成ってる(筈)なので、
現実兵器志向な方だと、ちょ~っとなってしまうかもですね。
それらを加味しても、この完成度の高さは秀逸です。
今回は、ちょっと気になってしまったので、自分好みの形という事で、組手を逆に変えて工作しました。
溶接痕は溝を彫った後にポリパテを盛って、塗料の薄め液を付けた楊枝でビードの形状を付けていきます。
などとこだわっていた筈が、笑うしかない間抜けな凡ミスをしてしまいました・・・OTZ
なぜ作業中に気が付けなかったか・・・くッ!! (矢印。青線が正)
心にダメージを負った状態ではありますが、次は『砲塔』回りの組み立てに。
砲塔はストレート組みですが、砲と砲塔本体の組み付けには中々苦労させられます。
他にも全体的に難工作部分があるので、事前によくよくイメージトレーニングや
仮組みを行ってから接着に入らないと、後で困る事に成ります。
コマンダーズハッチの裏側は何もモールドが無いのでロックレバーを付けました。
省力の為に3個ではなく一個だけと想定しています。(結局ハッチは閉じてしまったのですが・・・)
車体後部装甲の組手溶接痕も追加しました。
キットは車両のみなので、タミヤさんの1/35スケールプラモデルの兵隊セットを改造して戦車長を作成。
モデルは武装親衛隊士官役ならば、この人の右に出る役者は居ない(と思う)俳優「カール=オットー・アルベルティ」氏。
堂々とした親衛隊士官を演じたアルベルティ氏には世界中にファンが多くいます。
★ここで仮組み
1/35スケールなので大きく見ごたえ抜群!
砲塔は実際に計画されていた物より大きいものになっています。
これは、ロケットモデルズの設定だと 『自動装填機対応の主砲』 だからだそうです。
そして今回もやります! うんちく横丁~~!!
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「戦車砲の自動装填装置」
あまり聞き馴染みのない「戦車での自動装填装置」。
独陸空軍で自動装填機付きの砲としては高射砲の「12.8 cm・FlaK40」があります。
このFlaK40、実は日本海軍の「八九式十二糎七高角砲」を参考に設計されました。
日本では人力が介在する半自動装填部分を、ドイツでは完全機力にして自動装填装置としています。
三国同盟下、日本では他国から各種兵器の設計図や現物を提供され自国兵器開発に影響を受けました。
その逆に、日本の兵器が他国に影響を与えたのは私が知る限りでは、
このFlaK40と十二糎七高角砲の関係だけだったと思います。
ドイツ海軍が空母「グラーフ・ツェッペリン」を建造する際に
日本から「赤城」の図面が提供された話は有名ですが、グラーフ・ツェッペリンの設計図と
建造写真を見る限り赤城と共通する部分は全く無く、推察するに恐らくは参考にしなかったのではないかと。
それどころかグラーフ・ツェッペリンはドイツの科学は独オリジナル超メカニックの塊のような戦艦に!!
プラモデル(1/720と1/350がアリ)で、それらを再現していないと知ったときは残念無念でした・・・。
また、独海軍の10cm高角砲(と射撃指揮装置)は独自の凄いコンセプトで、陸の高射砲とは全く違ったシステムでした。
後にこれはソ連海軍がコピーしています。
それはともかく、
日本では五式戦車や試製五式砲戦車の半自動装填装置は、
十二糎七高角砲の装置から信管自動調定装置を除いた(戦車砲では必要無い為)機構を採用しています。
参考に、八九式十二糎七高角砲の取り扱い教科書(のコピー。赤青部分は私が加筆)から
装填装置の部分を紹介します。
装填架と書かれた給弾トレーに砲弾を乗せて、真後ろから見て弾薬をトレーに載せた位置①から
尾栓後ろの②の位置に手で押してスイングして動かすと自動で装填されます。
勿論、排莢も自動です。
日本では、人力でヨッコラショと動かしていた部分もドイツでは機械作動で、
日本と同様ドイツでも高射砲のこの機構を戦車に転用したと考えられます。
最もこの方式では結局は給弾トレーには人力で砲弾を乗せねばならないので、
もっと凄い完全自動の機械が砲塔後部に収まっていたのかも知れません。
キットの砲塔も装填手ハッチが無いので今日の戦車のような装填手が
居ない完全自動の可能性の方がしっくり来ますね。
因みにこの給弾トレースイング式半自動装填機構を考えたのは英海軍で、
条約初期や戦時急造の駆逐艦の平射主砲に採用されてます(英高角砲はまた別機構です)。
この教科書を見るとヤマシタモデルさんの「睦月」制作記事で触れた、
昔の横書きは正式には今と同じ左から右に向かって書くのが分かりますね。
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以上、本日のうんちく横丁でした。
さてさて、仮組みが終わったら細部を組み立てて行きます。
フロントライトの配線はキットでは省略されてますが、目立つので真鍮線で加えてディテールアップしています。
そして、
艶消し黒で下塗りした後、エアブラシを使って三色迷彩を施して筆で「木漏れ日迷彩」を再現したら・・・
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■完成!!
細かい部分は、映画「バルジ大作戦」の独戦車隊の歌や、「戦略大作戦」のタイガー戦車のテーマなどサントラCDを
聴きながら士気を高めて挑戦。 最後にウオッシング処理をして完成しました。
中戦車とはいえ、重戦車より大きいと感じてしまうほど迫力満点です。
例によって不躾棒(白黒ゲージ)の一枡は1cmで、今までの作例と比べても巨大なのが分かりますね。
車体番号はNo.「115」にしたかったのですが、デカールには重複数字が入って無いので
オリジンザクの作例の時と同じ番号、No.「125」にしました。
車体後部左にある車間距離表示灯は緑に光るので再現してあげると良いアクセントに♪
砲塔は回転可能。
戦車・・・
戦車・・・・・・パンツァー・・・・・・ガルパン・・・・・・
そう、戦車といえば“あの方”を忘れていけません!!
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IV号戦車もドイツ戦車!!
パンターもドイツ戦車!!!
西住殿にはこちらでも活躍して頂きましょう!!
と、ゆーことでさっそく
同スケールなのでサイズ感ピッタリ♪
心なしか喜んでいるように見えます。 とてもお似合いです!! 西住ど~の~!!
・・・
・・
・
以上、西住殿もご満悦な ロケットモデルズさんのプラモデル。
「1/35 フィスト・オブ・ウォー ドイツ軍 E-50 Ausf.B 10.5cmKwK L/52 パンターIII」
でした。
「空母いぶき」同様、実際に存在していそうな架空だけどリアルな存在感の兵器の再現でしたが、いかがだったでしょう?
空想だけだった幻の逸品までもプラモデル化しているロケットモデルズさんの今後の展開から目が離せません。
ロマン溢れた“フィスト・オブ・ウォー”の世界をゼヒ、お楽しみ下さい!!
それでは!!
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