こんにちは。
今回は大相撲の土俵の上にある吊り屋根の話。
昔の屋根は吊り屋根ではなくて、四本柱によって支えられていました。
柱があるため観戦の妨げになったり、力士が柱にぶつかりケガをする事もありました。
資料を調べてみると…
土俵の上には、方屋があり明治に東屋作りから切妻で千木と堅魚木を持つ
神明造りに変えられた。屋根の四隅(東西南北、正しくは東北、東南、西南、西北)の
柱は、本場所においては1952年(昭和27年)の秋場所より廃止されて吊屋根となり、
代わって四隅に房が下げられる様になった。
これは、正式には房では無く四本柱に巻きつけられていた同色の布の名残で、
柱の代わりに太い房を吊るようになったものである。
房の色は天空の四方位をそれぞれ司る四神に由来しており、
青い房(青房)は東方を守護する青龍、白い房(白房)は西方を守護する白虎、
赤い房(赤房)は南方を守護する朱雀、紫または黒の房(黒房)は北方を守護する
玄武を表している(地域によって順序が異なっている事がある)。
四隅の房は絹糸を寄り合わせて作られ、サイズは2.3m、太さが70cm、
重さ25キロ・グラムである。
なお屋根の水引幕東西南北の中央に小さい房が下げられているが、
これが本来の房と言われるものである。
そして今は、土俵下で目を光らせる勝負審判委員。
彼らは1930年3月場所までは土俵上に座っていた。
場所は四本柱の前で、座布団を下に敷いて勝負の判定をしていた。
また、当時は勝負審判委員ではなく勝負検査役と呼ばれていた。
勝負審判が土俵下に座るようになった理由は、
1930年3月場所において天覧相撲が行われたため。
昔、勝負審判委員が土俵の上に座っていた事には、驚かされました。
ほんでもって、この吊り屋根を下から覗いてみると…
数多くの照明が輝いている事がわかります。
序の口、序二段、三段目、幕下までの取り組みでは…
照明は半分くらいしか点灯していませんが、十枚目土俵入あたりからは…
照明がほとんど点灯して、急に明るくなります。
そして、照明の他、この吊り屋根の中にはマイク、カメラが装備されています。
呼出しさん、行司さんの声、力士同士がぶつかる音などがマイクで拾われて…
会場内のスピーカーから流されています。
カメラはNHKのテレビ中継の中で、その映像を見る事が出来ます。
大相撲観戦をしたことがなかった昔、この吊り屋根の中が気になってしょうがなかった。
はじめて大相撲観戦をした時、思わず下から覗き込んだ僕でした。
実際に大相撲観戦に行くと…
テレビ観戦ではわからない事、見えない事が、たくさんあります。
今度、大相撲観戦へ行ったら、裏側をいろいろ調べたいと思います。
では、また…