こんにちは。
手紙。
もう手紙を出さなくなって、どれくらい経つのだろう!?
昔は、友人や知人、お世話になっている人に、よく手紙を書いたが…
最近では手紙を書く事はない。
手紙といえば、昔、文通していた友達がいた。
携帯電話が、まだ一般的に普及していない時代。
もう20年位前になるだろうか!?
彼は長野県に住む警察官だった。
お互い公務員という事で、仕事の事や自分の生活の事を手紙に書いてやりとりをしていた。
お互いの住む街へ行って、実際に会って、お酒を飲んだ事もあった。
でも、今、彼はどこで何をしているのか!?僕は知らない。音信不通。
文通をしていた頃、自宅のポストに、彼からの手紙が入っていた時…
今まで感じたことのない喜びを感じていた僕だった。
封筒に書いてある僕宛の文字を見ただけで、心が躍った。
僕には友達が少なかったから…
封筒を丁寧にハサミで開けて、読む手紙。
その文字を見て、文章を見て、目の前に浮かぶ彼の顔。
そして、すぐに返事を書いて、何度も書き直して、ポストに投函する。
でも、手紙に自分の素直な気持ちが上手く書けなかった。
今、考えたら、自分に自信がなかったのだと思う。
彼に気を使っていたように思う。自分に嘘つきで自分に正直じゃなかった。
でも、文通は、何年も続いた。
そして、ある時、僕が出した手紙に返事が来なくなった。
待っても、待っても、1ヶ月過ぎても、返事は来なかった。
その理由を聞く事も出来ず、手紙を出す事も出来ず、電話する事も出来ず…
そのまま、僕と彼との文通は終わりを迎えた。
もっと素直になっていたら、正直に自分の事を伝えていたら…
今でも、友達でいたかな!?仲良くしていたかな!?
あれから、しばらく経ち、彼の事を思い出した。彼は僕と同じ歳。
元気で暮らしているのか!?仕事頑張っているのか!?
もう結婚しただろうか!?独身のままでいるのだろか!?
何だか淡い若い素敵な僕の思い出。
時は過ぎ、時代は巡り、テクノロジーは進化し、人の暮らしは変わった。
手紙。
手紙を書く事はほとんどなくなり、友人、知人の住所を知らない事が当たり前になった。
今は、携帯電話の番号とメールアドレスがあれば、人とコミュニケーション出来る。
便利な社会、世の中になったが、手紙、文通という楽しみは消えようとしている。
自分自身で文字を書き手紙にして、封筒に切手を貼って、手紙をポストに投函する。
今、考えると、アナログで、お金が掛かる、面倒くさい事かもしれないが…
僕は、誰かに手紙を出したくなった。
自分自身の素直な気持ち、正直に自分の事を書いた手紙。
でも、今は、あて先のない手紙。
いつか誰かに出せたらいいな。
また…