以前、ピアノ発表会に関していろいろネットで調べていたら、「集合写真の際に、家族のカメラでは一切撮影させてくれなかった。ケチ!」「きっと、業者が撮った写真を強制購入させるために、業者カメラマン以外には撮影させないんだわ」といった苦情が載っていました。

 

これって、昔ながらの「プリントを売って商売している写真屋さん」の場合は、「集合写真を買ってもらえないと利益が出ない」わけですから、まあ、当然かと思います。

 

大昔は、ちゃんとした一眼レフを持っているのは、ごく少数でしたが、今は、スマホでいい写真が撮れますから、ご家族カメラマンの数も、数十人いて、苦情も出やすいでしょう。

 

ただ、うちみたいに「プリントはしません。撮影データを全部、先生にお渡しします。あとはご自由にどうぞ」という形態の商売では、ご家族カメラマンに撮ってもらっても、商売的には何も問題はありません。お金の問題ではないのです。

 

 

 

プロカメラマンが、「全員の顔がちゃんと見えてるかな?」「瞬きしてないかな?」「みんな、こっちを向いているかな?」「鼻をほじってないかな?」「変顔してないかな?」「ぐずってるあの子をなんとかこっちを向かせなくては・・・」と、全神経を集中させて、写真に写る数十人の被写体の様子を一人で見ている時に、周囲で、ご家族カメラマンがパシャパシャやるのは、正直、「すごい邪魔で迷惑」です。

生徒さんたちも、「あっちで光った」「あっちで音がする」と、神経を散らされて、あちこちの方角を見たり、集中できなくなりますし、撮っているプロカメラマンも、「うちのカメラのストロボはちゃんと発光したのか? 大丈夫か?」などと心配になります。

 

なので、当事務所の「集合写真撮影」では、「プロカメラマンが撮っている時は、ご家族のカメラは下に置いてください」とお願いしております。

 

その代わり、プロカメラマンの撮影の前または後に、「記者会見」の時間を設けて、ご家族のカメラマンさんに自由に撮ってもらえるようにしています。

 

 

これで問題はないはずなんですが、時々、「自分一人だったら、こっそり撮っても大丈夫だろう」と思っているのか、こちらが「やめて下さい」と何度いっても、横でパシャパシャするお父さんがいたりします。

お気持ちはわかるんですけど、やっぱり、やめて欲しいですね。

 

数十人いる生徒さんのうちの一人でも、そっちのカメラのほうに顔を向けたら、その集合写真は「失敗」になります。

 

プロカメラマンはどんなにベテランになっても、集合写真の時はものすごい神経を使って撮っています。ちょっとした物音ひとつでも、その集中を乱されると、すごく困るんです。

 

なにとぞ、ご理解下さい。