有名な落語家さん 「柳家花緑」さん。
特別、ファンというわけでもないんですが、「寄席に行くと出演している」「去年行った地元南区のはこぶね寄席にも来てくれた」「たまたま聞いたラジオの”トーキングウィズ松尾堂”のゲストで出演していて、御殿場の家の話をしていた」などなど・・・・ なんか不思議な縁がありまして、いつも注目しております。
そんな花緑さんが、落語会の中でも時々話をしていた「デザイン関係の雑誌を作っている事務所の企画で、日本全県47の新作落語をする」というイベント、前々から興味があったんですが、今回、「神奈川県」の回ということで、「これは逃せない」と、行ってまいりました。
会場は、「キタナカ ブリック&ホワイト」というところなんですが、これができたばかりの新しい建物で、私の使っている地図ソフトに載っておらず、そして、「ホール」というものでもないスペースなので、恥ずかしながら、近くまでいきながら、わからず、迷子になってしまいました。(付近にいた警備員さんとかに聞いても誰もわからず、往生しました) チラシとかHPに、わかりやすい地図を載せて欲しかったなあ。
中はこんな感じで、倉庫みたいな場所に即席の高座を作り設営してました。落語という演芸は、「高い場所」と「座布団1枚」があれば、どこででもできるのがいいですよね。
さて、落語会の内容は、
①古典落語 「妾馬」
中入り
②新作落語 「神奈川県」
③トークショー
という内容。
①古典落語
超有名な話です。無難に演じておられました。まくらは、最近話題の「AI chat GPT」に関することで、いまっぽくて面白かったです。
②新作落語「神奈川県」
「へ~」と感心したのが、新作落語の時は、和服ではなく、普通の洋服に着替え、座布団ではなく、椅子に座って演じるという、落語会としては画期的な設営方法。まあ、話の内容が現代を舞台にしているから、このほうがリアルでいいんですが、最初はさすがに戸惑いました。でも、そのうちに慣れてきたのは、演者の腕によるものかもしれません。ただ、和服の時に使う「扇子と手ぬぐい」に相当するものがなかったので、そういう「道具」が必要になる話ではどうするんでしょう???
今回のメインの「神奈川県を題材にしたオリジナル新作落語」、脚本は、放送作家の「藤井青銅」さんが書いてますが、花緑さんもいろいろと味付けをされているようです。
最初は横浜から始まり、鎌倉~江ノ島~小田原~相模湖~横須賀と神奈川県内をめぐります。
ネタバレしないようにカムフラージュして書きますが、最初に「MT」が出てきた際に、「あ、これは、あれで落とすな」ってことは予想できました。「でも、あそこは10年前くらいに灯台じゃなくなったから、あのネタで落とすのはほんとはまずいよな」なんてことも考えました。まあ、御本人もそこに気づいて、修正版的な別のサゲで終わらせてましたけど、まあ、面白かった。やっぱり、地元で、全部よく知っている場所が出てくると楽しいもんです。そして、いろいろな登場人物を一人で演じ分ける話芸。さすが、人間国宝の孫です。うまい。名前を「貫禄」に変えてもいいんじゃないかな。
③トークショー
これは、chatGPTの話がメインになり、神奈川の話はあまり出てきませんでしたが、今一番話題になっているものですから、面白かったです。
花緑さんは、今度、「クラシックバレエ&落語」というのをやるそうで、その宣伝もしてましたが、これも面白そうです。遠くなければいくんだけどなあ~ どうしよう。
とにかく、楽しい企画でした。まだ残り20県ほどあるそうですが、どの回も盛況になりますこと、祈っております。
ちなみに、もし、私が原稿を書いたとしたら、最後は、
「やっぱり、横浜国大じゃなくて東京大学を卒業しないとだめだなあ。東大出たほうがいい生活ができるだろ? ”東大もっと暮らしいい”」
とするでしょう。