「大勢の人の写真を撮る」という仕事は、当然、「大勢の人と接触する機会が多い」ということで、コロナ禍のため、「家族に感染させたくない」という思いから、この1年間、自宅には居住せず、事務所の中で寝泊まりしております。

 

まあ、実際は撮影の仕事が激減して、カメラを触っていないのですが、その代わりに、生活費のためにバイトしている仕事も、「人と多く接する仕事」のため、やはり、感染の危険性が高く、自宅にはなかなか帰れません。

身近に感染者がぼちぼち出始め、「知人の友人がコロナで亡くなった」なんていう話を聞くと、当分、この生活を続けないといけません。

 

撮影の仕事がないため、「事務所の中で接客する」こともなくなり、今は、誰も入れることはなくなり、事務所の中で洗濯物を干していても大丈夫な状況で、すっかり「住居」になってしまいました。

 

ただ、困るのがお風呂。幸い、「シャワー」はあるのですが、やはり風呂好きとしては、湯船にどっぷりと浸からないと風呂に入った気がしません。

 

というわけで、毎日のように「銭湯」へ行っています。

この銭湯も「マスクをしていないから感染の危険がある」場所なので、設備が悪くても、「空いていて、客の少ないところ」を狙って行っています。

今、スーパー銭湯なんかは繁盛しているものの、「街の銭湯」は絶滅の危機でして、近所の銭湯も2軒閉店し、さらに「コロナ禍」のために、残った銭湯も経営が厳しくなっています。

そういう銭湯を続けてもらうためにも、「客の少ないところ」を狙って、あちこち行っております。

 

 

さて、古い「街の銭湯」に行くと、「ガスではなく、薪でお湯を沸かしている」ところがあります。

こういう銭湯に関しては、「薪で沸かしているのでお湯が柔らかい」「お湯がまろやか」「肌触りが違う」「湯冷めしにくい」「短時間で体の芯まで温まる」・・・・といった、褒めるコメントがけっこうあります。

 

実際に入ってみて、「そう言われるとそんな気もするけど・・・ 焚き火を見ているとなんか落ち着く感じがするとか、そういう気分の問題じゃないの?」って感覚です。

 

また、コスト的には「廃材を使用する」薪は、運搬とかの費用はかかるものの、もとはタダなので安いということがあり、それを隠すために「薪のお湯のほうがいい」と言ってるのでは? などとも勘ぐってしまいます。

 

ただ、「科学的に考えて、ガスも薪も同じだろう? お湯の質に変化などあるのか?」と疑問に思い、いろいろ調べてみました。

ちゃんとした公的な機関が発表したデータはないのですが、「知恵袋」なんかを見ると「木を燃やすと遠赤外線効果で温められるから違う」「木のほうが燃焼温度が低いため、水の分子が、なんたらかんたらで、柔らかくなる。そういう科学的要因がある」といったことを書いている人もいて、「科学的にも違うのか」と思うようなこともあるようです。

 

それから、私が思うに、「薪で沸かしている銭湯は、水道水ではなく、井戸水を使っているところが多いので、そもそもの水の質が違う」っていう要因が大きいのではないでしょうか?

 

あと、「薪で沸かしている」を売り物にしている銭湯は、だいたい、「お湯が熱い!」ってところが多いです。出川哲朗が大騒ぎしそうな「45度」とかになってます。

「消毒効果がある」とか「年寄の常連客が喜ぶ」という面もあるようですが、お湯が熱ければ体が温まるのは当然です。

 

お年寄りの常連客も大事ですが、若者や子供にも入ってもらえるように、「熱くない湯船」もあったほうがいいと思います。

たいていの銭湯には2種類の湯船がありますから、「低い湯温」と「熱い湯温」の2種類を揃えるのもいいと思います。

 

とにかく、そんなこんなで、「古い、街の銭湯を、なんとか存続させたい」と思っている、今日このごろです。