緊急事態宣言が解除され、音楽ホールなどの公共施設も、使用禁止が解除されて、徐々に使えるようになってきています。

 

とはいえ、「たくさんの練習を重ねて、その成果を発表するピアノ発表会などのイベント」は、すぐに再開できるわけがなく、本来なら、11月12月のイベントに関してたくさんの撮影予約が入っていないといけない時期ですが、予定表はほぼ真っ白で、我々の業界は、今年いっぱいは開店休業かもしれません。

 

さて、ホールが使えるようになったものの、様々なコロナ対策の規制が課せられています。

ホール側も、そのホールを使用したイベントでクラスターなど発生したら困るので、厳しい自衛手段をとっているようです。

 

知り合いのピアノ教室の先生から入手した、某公会堂の「新利用規定」をご紹介します。

 

 

●「客席定員」  もとの定員の「3分の1」とする

「150名定員」のホールだと「50人」しか着席できません。

ピアノ発表会の場合、「観客で満杯」というのはほとんどないため、いつも使用しているホールよりも少し大きめのホールを借りれば、これはなんとかできそうです。

しかし、営利目的の演劇とかコンサートでは、3分の1しか埋められないのでは、赤字確実ですから、開催はできないかもしれません。

 

●利用者は全員マスクを着用すること。

舞台上で演奏する人間以外はマスク着用になります。まあ、これは仕方ないです。

カメラマンはマスクをするとファインダーが息で曇るため、非常に難しい撮影になります。

 

●会場に入る際は手指をアルコール消毒するか、洗面所で手洗いする

「消毒液で主催者側でご用意下さい」となっています。まだ、なかなか入手しにくい状況ですから大変です。

 

●ソーシャルディスタンス(最低1m、なるべく2メートル以上の間隔)の確保

ピアノのソロ演奏は問題ないですが、連弾はできなくなるかもしれません。また、大勢が並んでの合唱や合奏も無理になります。

 

会場に入る人は全員、当日に自宅で検温し、 普段と体調が異なる場合は参加しない。

この点について、主催者がちゃんと確認することを求めています。

 

●主催者は、演者&観客など、すべての参加者の名前が把握できる名簿を作成し、退館時に管理事務所へ提出すること。

ピアノ発表会の場合は、事前にきちんと把握しておけば、わりと容易に作成できるかもしれません。

 

●使用時間はなるべく短くすること。

当日のリハーサルとかできなくなるでしょうね。演奏曲数も減らさないでいけないです。「2部制」にして、演奏者や観客を一回全員入れ替える、という方法もありかもしれません。そうなると、全員集合写真とか撮れなくなりますね。というか、「集合写真撮影」自体、禁止されるかもしれません。密ですからね。

 

●最低40分ごとに休憩を取り、ドアを開けて換気する

「3時間連続で演奏」なんてのはできなくなります。休憩時のトイレの混雑を避けるためにも、休憩の回数を多くとることが求められています。

 

●ロビーの椅子も、間隔を開けて座る

休憩の際など、ロビーに大勢の人があふれたりしますが、それもまずいです。

 

●ピアノ演奏の時は、演者が変わるごとに鍵盤の消毒をする

たしかに大事かもしれません。

 

●マイクを他人に回す際は、消毒してからにする

演奏会の開式の時に、子供が数人並んで順番に挨拶をしたりしますが、マイクを持ち替えるごとに消毒しないといけません。

 

●客席だけでなく、ロビーでも飲食禁止 ( 熱中症予防のための水分補給は除く)

お弁当を食べたりできなくなりますね。

 

●舞台に近い最前方の2列の客席は封鎖する

まあ、しょうがないですね。

 

●客席からの声がけは禁止

まあ、拍手禁止ではないのでよしとしましょう。

 

●楽屋、それぞれの同時利用人数制限

「楽屋A=3人」「楽屋B=2人」とか規定があるそうです。ピアノ発表会の場合、生徒さんが一度に大勢集まって着替えたりしますから、着替える時間も事前に決めて、一度に集中しないように振り分けることが必要かもしれません。

 

 

などなど・・・・

 

こんなことが書かれていました。主催者はもちろん、ホールのスタッフも大変ですし、我々写真業者も相当大変になりそうです。これは実際に数回体験してみないとなんとも言えません。

 

とにかく、「以前のとおり」に戻るのは相当先になりそうです。参りましたね。コロナのことに神経を奪われて、肝心の写真の質がおろそかになりそうで、それも怖いです。