9月26日(土)
午前10時
映画館前で待ち合わせ。
偽証申告の夫婦ペア割引を利用して「合葬」を観た。

公開初日。154席の客席の埋率は20%をやや切る程度。
多くは語らないけど、原作者:杉浦日向子さんのストイックなテイストが見事に実写映像化されていて感心した。原作にない部分の構成も許容範囲で、日向子さんの冷静に時代を見つめる作風から逸脱していなかったことは、監督に拍手。ただクライマックスである上野戦争のシーンが、かなりそぎ落とされすぎた感がある。戦争映画ではないけれど、原作にあった銃撃の緊迫感は全くない。また、賛否両論あるだろうけど、アニメ映画「百日紅」もそうだったが、ああいう劇中歌の選曲はやはり避けたほうが良かった。唐突に心が殺がれる。やめましょう、あいいう安っぽいことは。もっとしっかりきちんと向き合う仕事をしましょう。劇版音楽で闘っている私には許容できないところでした。
12時。
さて、鑑賞後はランチ。
夜に大食いする予定のため、お昼はひとつのサンドイッチを仲良く二人で分けてあっさりと。デパートのビルの窓から、にぎわう待ちの景色を眺めながらのんびり。昨日までの雨が上がり、空は青空。
13時半。
さて、ランチ後は美術鑑賞。
純金、黄金のウルトラセブン、1千万円?????
カネゴンが32万円????
なんなんだ、この世界は・・・・。
場内の総額30億円。笑うしかない。

アールヌーヴォー・ガラス工芸品。花器ばかり。
花を生けるガラスビンに花が咲いている。
技術はすごいが、ごめんなさい、よくわからない。
どれも酒を飲むための盃に見えてくる。
かたつむりは好きでした。

15時半。
さて、デパートの美術館後は近所の画廊。
数十年来の同士が画廊で展覧会を開いていて、
お誘いの案内ハガキをもらったので行ってみた。
本人は不在。
一緒に出品していた若いお姉さんたちが3人。
ほんとに若い・・・がんばれよ!
手土産の入浴剤を画廊主に預けて画廊を辞去。
16時。
う~ん、17時半に予約したお店に向かうには、まだ早い。
どうして時間を潰そうか・・・。
せっかくのデートなのに無計画だからカッコ悪い。
画廊に同士が在していればもう少し時間が潰せたのに・・・。
頭を巡らす。
そういえばこの近所に・・・。
15時から開店している、純米酒(日本酒)専門のオシャレな立ち飲み屋があることを思い出した。行ってみた。ち、ちっちゃい・・・。10人も入ったら一杯。ちょっとした軽いアテがあるだけで、基本的には純米酒しかない。店のおにいちゃんが説明しながらワイングラスに日本酒を注いでくれる。旨い!同伴者と会話に盛り上がりながら、3種類の純米酒をあおる。作(限定品)、有加藤、伝心・・・・・う~ん、極楽極楽・・・。でも立ってるのはちょっとシンドイ。
時間も楽しく潰せた。
17時。
さて、純米酒後は地下鉄移動で予約の料亭。
予約時間よりちょっと早かったけど、突入。
さっそく料亭で落ち着いて純米酒を再開。
立ち飲み、立ち食い、じゃなくて良かった。
そして今夜メインの魚料理大劇場が始まる。
濃いめのにがりでつくった手作り豆腐、シラスのサラダ、魚の内臓の燻製、旬の天ぷら、ホタルイカの炙り、大アサリの炭火焼き、カツオや、みかん育ちの鯛や、かんぱちや、沖縄のもずくやらのお造り、とれたての魚の中から好みを選んで、塩焼きにでも煮付けにでも。私はスズキの塩焼き、相方はかんぱちの頭の煮付け。〆は店自慢の魚めし。本日の魚めしは鯛めし。赤出汁が最高。
・・・・ギブアップ。
もう食えません。おなかデブデブ。
ラブラブしたかったのに、デブデブ。
動けない。
20時。
デブデブに鞭打って料亭を出る。
まだお別れするには早い時間。
もう少しなら飲めるよってんで、もう一軒。
こちらも日本酒専門居酒屋。(どんだけ日本酒やねん!)
富翁のひやおろしと、一の蔵のひやおろしを一合ずつ。
相方が頼んだトマトスライスはデブデブな私には食えない。
ダラダラデブデブしながら2時間くっちゃべって・・・
22時。
帰ろうか・・・。
こうして12時間のデートは終了。
教訓。
カッコつけて気前よく料亭デートするのはいいが、
コース料理の選択は的確に。
満腹すぎて、オイタする力も気力もわかない。
それぞれの地下鉄で別れ、まんぷくぷくぷくに打ちひしがれながら、「博士と彼女のセオリー」のサントラを聴きながら、自分の人生の無常なセオリーを嘆きながら、自分という座標系とその他の座標系の相対的作用を思考実験しながら、地下鉄という慣性系の中に身を委ね、このまま宇宙の果てまでとんでけ~!と空想しながら、やっぱり夜の地下鉄なんて大嫌いだ!
と、おもった。
相方は帰宅後、アイスクリームで潤ったらしい。
恐るべき・・・・。