#がん治療
がんの次世代放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」はここまできた/ゲンダイ
●新薬利用で、生存期間1.8倍延長(マウス試験)
●江戸川病院、5例中4例で腫瘍30%以上縮小
●放射線の再照射可に→もう放射線が使えないと言われても使えるケースが出てくる

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/378951#goog_rewarded

【記事の概要(所要1分)】
がん治療の新たな希望として注目されている「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」が、東大と製薬ベンチャーの共同研究によって大きく前進した。

BNCTは、がん細胞に取り込まれたホウ素剤に中性子を照射し、細胞の内部で核分裂を起こして内側から破壊する“究極のピンポイント治療”だ。

副作用が少なく、再発がんにも適用できることから「最後の砦」とも期待されている。

今回開発された新ホウ素剤は、がん細胞内に長くとどまり正常細胞には蓄積しにくい性質を持ち、マウス実験では生存期間が約1.8倍に延長。

膵がんモデルでは従来より6倍多く腫瘍縮小が確認された。

江戸川病院では再発乳がん5例に特定臨床研究を行い、4人が腫瘍30%以上の縮小を示し、安全性も確認されたという。

これまで放射線を当てられなかった再照射部位にも使える点が大きな強みであり、黒﨑医師は「放射線治療後でもあきらめる必要はない」と語る。

今後はPETで光る腫瘍を対象とした研究が進行中で、BNCTは近い将来、がん治療の新たな選択肢として現実味を帯びてきた。

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この新しいホウ素製剤の性質(→がん細胞に長く留まる・正常細胞には留まらない)が、大きな仕事を成しそうな予感がします。

そもそもBNCTそのものの臨床データが乏しいということやコストの問題で、大きく普及するには時間がかかりそうですが、試験を積み上げて行こうという機運は高まっているので、当面は、試験に参加するという形での恩恵享受が現実的だと思います。

BNCTの募集中治験を少し調べてみました。

胸部固形悪性腫瘍を対象とした国内第I/II相臨床試験の治験開始について
https://www.shi.co.jp/info/2025/6kgpsq000000nux7.html?utm_source=chatgpt.com

初発膠芽腫に対する新型高出力中性子線源を用いた加速器BNCT装置iBNCT001及びSPM-011の第I相医師主導試験
https://ct.ganjoho.jp/category/ttrial/jRCT2032230554?utm_source=chatgpt.com

胸部固形がんを対象とした「BNCT治験 参加者募集」のお知らせ
https://www.tokyomidtown-mc.jp/info/202504174940/?utm_source=chatgpt.com

などです。