#がん治療研究
【新研究】新型コロナmRNAワクチンが「がん治療」を助ける/Newspicks
●ワクチン接種から100日以内に免疫CP阻害薬治療を受けた肺がん患者で生存中央値が21→37か月など著しい効果
●動物実験で同ワクチンが免疫細胞を活性化しがん細胞攻撃の促進を確認 他

https://newspicks.com/news-in-app/15349171/

【記事の概要(所要1分)】
テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究チームが、mRNA型コロナワクチンががん治療の免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の効果を高め、生存期間を延ばす可能性を報告した(Nature誌、2025年10月22日)。

ワクチン接種から100日以内にICI治療を受けた患者では、肺がんで生存中央値が21→37か月、メラノーマでは中央値未到達と、著しい延命効果が確認された。

動物実験でも、mRNAワクチンがⅠ型インターフェロンを介して免疫細胞を活性化し、がん細胞攻撃を促進することが示された。

従来型ワクチンでは同様の効果は見られず、mRNA特有の免疫再構築作用が鍵と考えられている。

感染症対策から始まったmRNA技術が、がん免疫療法の“アクセル役”として注目されており、将来的には一般的なmRNAワクチンと個別化ワクチンを組み合わせる新しい治療モデルの実現が期待される。

mRNAワクチンは「遺伝子を操作する」というような誤情報さえ流布されることがある。
実際にはDNAに影響を与えることはなく、短時間で分解される安全な仕組み。

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記事にもありますが、mRNAワクチンに関するネガティブ情報がこれまで流布されてきた背景もあって、一部では「疑わしい情報」とされているのですが、この統計結果と、動物実験の結果は本物です。

ただし、本当に効果が出るのかどうかについては、第三相試験で予定されているランダム化比較試験の結果を見ないといけません。もし、同じほどの効果が確認された場合は、米国では標準治療になる可能性が出てきている、そういう状況です。

記事でも触れられている通り、mRNAを使用したがん個別化ワクチンは研究が進んでいます。
華々しいと言える結果も出て来ています。

しかし、これが一般化するまでには、時間やコストがまだまだかかります。

その中で、このような既存のmRNAが使えるとわかれば、個別化ワクチンが登場するまでのつなぎにも役立つことでしょう。