#がん治療研究 #悪性黒色腫
悪性黒色腫に対する新型ウイルス療法の医師主導治験で高い治療効果を確認/信州大学
・標準治療(免疫CP阻害薬)+新型ウィルス、切除不能or転移悪性黒色腫→9人中7名腫瘍縮小or消失(従来34.8%→77.8%)
・副作用軽
・製造・販売承認の可能性高


信州大学と東京大学の研究チームは、悪性黒色腫(メラノーマ)を対象とした世界初の第三世代がん治療用ウイルス「T-hIL12」の医師主導治験で、極めて高い治療効果(奏効率77.8%)と安全性を確認しました。

「T-hIL12」は、既に脳腫瘍治療薬として市販されている「G47Δ(デリタクト)」に免疫刺激物質「インターロイキン12(IL-12)」の遺伝子を組み込み、がん免疫を強化したウイルス療法薬です。

治験は切除不能または転移性の悪性黒色腫患者18人を対象とし、標準治療(免疫チェックポイント阻害薬:ニボルマブ)にT-hIL12を追加投与する形で行われ、中間解析では9人中7人(77.8%)に腫瘍縮小または消失が認められました(従来の標準治療のみでは34.8%)。

副作用も軽度の発熱や一時的な血液数値の変動のみで、安全性は高いと確認され、製造販売承認の可能性が極めて高いとされています。

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承認からしばらく経過したデリタクトの次世代版で、注目の治験と言えます。

あらゆる固形がんに効果が期待されている治療法だけに、この免疫チェックポイント阻害薬との併用は期待が膨らみます。