#がん治療研究
腫瘍内の血管を破壊する新しいがん治療法の開発に成功/金沢大学
・がんの内部にある「腫瘍血管」を選択的に破壊(つまり安全)→がんへの栄養を断つ
・免疫CP阻害薬耐性モデルやヒト膵がん細胞を含む複数のヒト腫瘍モデルに対して顕著な治療効果
https://www.kanazawa-u.ac.jp/rd/162808/
がんの“栄養路”を断ち切る新たな治療法です。
金沢大学や北海道大学の研究チームが、がんの内部にある「腫瘍血管」を狙って破壊する、全く新しいタイプの治療法を開発しました。この治療では、脂質ナノ粒子という非常に小さな粒子を使い、がん細胞に栄養を送る血管をピンポイントで破壊します。
さらに、自然免疫を活性化する仕組みと組み合わせることで、がん細胞を素早く死滅させ、従来の治療薬をはるかに上回る強い効果を発揮しました。注目すべきは、免疫チェックポイント阻害薬が効かないがんや、膵臓がんなどの難治性がんにも効いた点です。
今回の成果は、がん細胞だけでなくその“生命線”である血管を断つという新たなアプローチで、今後の治療法の幅を大きく広げることが期待されています。がんに悩む多くの人々にとって、新たな希望の一歩となる研究です。