#膵臓がん
すい臓がん治療「MRリニアック」の画期的な成果 北村総一朗さんは治療後2年で転移なし/ゲンダイ
・手術困難な進行膵がん患者136人への5回照射で、1年後の生存率65%、再発抑制率83%、重い副作用ゼロという有望な結果
・日本にはMRリニアックは3台のみ、拡大期待
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/373944
すい臓がんは治療が難しく、進行も早いため、早期発見されても対策が限られていました。しかし近年、「MRリニアック」と呼ばれる最新の放射線治療装置に注目が集まっています。これはMRIとリニアック(放射線治療装置)を一体化させたもので、腫瘍と周囲の正常組織をリアルタイムで画像確認しながら、正確に放射線を照射することが可能です。
特にすい臓の周囲には小腸など重要な臓器が密集しており、従来の照射では副作用が大きな課題でしたが、MRリニアックにより必要な時に照射を中断したり、特殊な医療器具を併用して照射可能範囲を広げる技術も進んでいます。
世界13施設の臨床試験では、手術困難な進行すい臓がん患者136人への5回照射で、1年後の生存率65%、再発抑制率83%、重い副作用ゼロという有望な結果が報告されました。現在、日本にあるMRリニアックはわずか3台ですが、この技術の普及は、これまで選択肢の少なかったすい臓がん治療に新たな希望をもたらすものとして、今後の拡大が期待されています。