#膵臓がん
すい管腺がんのNAD代謝脆弱性を解明、難治性がんの新治療開発に期待-北大ほか
・抗酸化酵素「GPx4」とMEK阻害薬併用でがん増殖を強力に抑制→マウス、ショウジョウバエ試験に加えてヒトがん細胞でも確認
https://www.qlifepro.com/news/20250717/pancreatic-ductal-adenocarcinoma-2.html
治療の選択肢が限られ、非常に予後の厳しい膵臓がん(すい管腺がん:PDAC)に対して、新たな治療の可能性が見えてきました。北海道大学の研究チームは、PDACが「NAD」という物質を作る経路に脆弱性を持つことを突き止め、この経路の下流で働く抗酸化酵素「GPx4」ががんの成長に関わっていることを明らかにしました。
特に、GPx4の働きを抑える薬と、既存のMEK阻害薬を組み合わせることで、がんの増殖を強力に抑える効果が、ショウジョウバエやマウスのモデル、さらにはヒトがん細胞でも確認されたのです。これまで治療に抵抗を示してきた膵臓がんに対し、まったく新しい角度から治療アプローチを提案する内容となっており、非常に前向きな成果といえるでしょう。
今後はさらに臨床応用へ向けた研究が進められる見込みで、これまで手立てが限られていた膵臓がんの治療に、新たな希望が灯りつつあります。