#大腸がん
リキッドバイオプシー検査で、切除可能大腸がんの再発を画像診断前に検出/海外がん医療情報
●術後再発を血液検査(ctDNA)で素早く予測
●再発兆候を最大416日前に把握
●補助化学療法の要・不要判断に役立つ可能性あり※RCT必要
https://www.cancerit.jp/gann-kiji-itiran/syoukakigann/daityougann/post-33958.html
以下、一般的な話として調べました。
従来、大腸がんの術後再発の予測には、CTやMRIを利用した画像での監視が行われます。
この画像診断の欠点は、がんが目に見えるほどの大きさになって初めて再発の兆候とすることになります。
この画像診断が行われるのは、術後6ヵ月毎というケースが多いようです。
また、画像診断後に再発だと確定するまでには、生検、再検査などが必要になることもあり、更に時間がかかります。
このctDNAを血液から検出することで再発の兆候を測る検査の試験では、画像診断との比較で198日→つまり半年ほども早く兆候を捉えることが出来たようです。
これ、今後の詳しい試験によって’使える’となった場合、大きなメリットがあるはずです。
まず何より、がん再発に対するアクションが早まります。
また、不要なアクションは裂けられる可能性が出てきます。
「追加治療については今のところ必要無し」と判断出来るわけですから、厳しい治療を実施しなくてよいケースが出てきます。
またこれらは、いわゆる個別化医療が進んで、患者さん個々に対してベストな治療が出来ることになります。
これは、治療ガイドラインにも大きな影響を与えそうです。
またもう一つ大きな事は、患者さんの精神的メリットです。
血液検査で陰性が確認できれば、ひとまずは安心ということになりますし、もし陽性の場合でも「早く見つかる」わけですから、前向きな気持ちにつながるように思います。
今後、普及に向けての課題としては、まずは何より、本当に確かなものかを確かめる試験が必要になります。
また、費用の問題もあるでしょう。
そして根本的な課題として、再発兆候を早く見つけることが出来ることが、どれほど治療成績に寄与できるのか、ということです。これらも併せて今後、試験、検討されていくと思います。
個人的には、他の臓器の場合はどうなのかな、という期待があります。
調べたところ、乳がん、肺がん、膵がん、胃がん、食道がん、皮膚がん、泌尿器系など、あらゆるがん種で研究が進んでいますから、再発だけではなく初発のがんを早期に見つける方法として、今後発展していく可能性はあると思います。