#がん治療
弱いからじゃない。がん診断後の不安を理解し上手につき合う方法【精神腫瘍学の専門家がアドバイス】/yoga
●不安は体を守るために必要な機能→必ずしも悪い状態ではない
●自分の一部がたまたまがんという状態で自分自身は何も変わっていないという傍観者的視点を

 

 

◆精神腫瘍学とは?
精神医学・心理学 × 腫瘍学を組み合わせた学問(サイコオンコロジー)。
主に2つの目的:
  1. がんが患者や家族の「心」に与える影響を研究。
  2. 心と行動(喫煙・食事・性行動など)ががんに与える影響を解明。

◆がん告知後の心の変化
・初めは「衝撃」→「否認」→「不安・うつ」→「受容」と段階的に変化。
・受容に至らないまま治療に入る人もいる。
・治療中や再発の不安で気持ちが揺れ戻ることもある。

◆不安やうつは「普通の反応」
・不安やうつは決して「弱さ」ではなく、健全な心の反応。
・軽度なうつは現実を正確に把握する「抑うつリアリズム」ともいわれる。
・「自分を責めないこと」が大切。

◆対処法とサポート
・まずは主治医や看護師に相談。
・必要に応じて、精神腫瘍学を専門とする精神科医につないでもらえる。
・医療者は「話を聞く」ことから始め、必要に応じて薬を使う治療も検討。

◆家族のサポートも重要
・家族も不安を抱える「第二の患者」。
・患者に寄り添う姿勢と、第三者(医師・患者会など)の支援が大切。
・家族ががんに「一緒に向き合う」意識を持つと、患者も安心できる。

◆明智先生からのメッセージ
「辛い状況を無理にどうにかしようとせず、そのままそっと置いておく視点を持ちましょう。“がんのある自分”と少し距離を置いて、今できることを一つずつ重ねていけば十分です。」