#がん治療
国産初の生体分子シークエンサーを開発、がん治療の遺伝子検査にはずみ 阪大など/マイナビ
●計測時間15分、現状コストの1/10目標
●現状は海外機に依存で低効率、解決策になるか
●数年後には受託検査開始の構え
シーケンサー(シークエンサー)と言えば、”次世代”がついてなんぼ、という感じですが、どうもこれは第5世代(ということは現行は第4世代?)とのことで、これはもう、iPhoneほどではないにしても、新しい自動車の開発よりも早い速度で発達していっていることがわかります。
それで、最新世代のシーケンサーによって遺伝子パネルなんかが実施されているわけですが、これ、海外機で実施されるようですね。
海外機って言っても、おそらくこの手の研究は米国研究機関や企業がリードしているでしょうから、バカ高い金を払ってやってもらっている、ということになります。
それでも、遺伝子パネルを実施した患者さんのうち約1割ほどで適合する分子標的薬が見つかっているのですから、これは喜ばしくもあり、次への希望になるものであることは間違いないです。
ただ、医療も全体論としては経済合理性が求めらる世界ですから、よっしゃそれじゃあ皆遺伝子検査やってしまおう、というわけにはいかないですね。要は、高いですから。
そういう主に、コスト面での解決が望めるのが、この国産次世代シーケンサーってことになるかと思います。
15分で結果が出るんです。当然、それにかかるコストは安くなり、現行の1/10。
円安ですから、実際にはもっと低率になるんじゃないですか。
現状、遺伝子パネルを保険診療で実施できるのは、要は、治療法がなくなった方のみです。
もう打つ手がなくなってから、やっと調べてもらえるという状況です。
先進医療では受けることが出来ますから、早期での遺伝子パネル実施について、どのれほどの効果があるかのデータは現在集められている最中でしょう。
まだ体の状態が元気なうちに、効く分子標的薬が見つかるなら、悪化を遅らせたり、治癒の確立を上げることが出来るようには思いますが、いずれ数字が証明してれるはずです。
ただこういう低コストで遺伝子パネルが実施出来る目途がついてくるなら、そのハードルはぐっと下がることは間違いありません。
機材費についても、台数が出れば出るほど低コストになっていきますし、高価な分子標的薬も、ICIがそうであるように、薬価引き下げの弾みになる可能性もあります。
それらの意味では、まさにゲームチェンジャーになる可能性を秘めた機材ではないか、と私は期待を膨らませております。