#がん悪液質
がん悪液質の診断基準の違いと有病率・全生存期間との関連を調べた研究結果を発表/がんプラス
●代表的基準【Fearon, 2011基準】で診断された患者グループはその他基準で診断された患者グループよりも明らかに全生存期間が短い
この研究結果は、がん医療に突きつけられたナイフのように思えました。
この研究を推進された方々は、医学とか薬学専門でも無い方々ですから、医療者がどのようにこれを受け止めるかはバラつきが出ると思います。
でも事実ですよね、これは。
アナモレリンというがん悪液質に効果を成す薬が登場するなどしていますし、手立てについては今後も発展の見通しがありますから、このような統計分析の結果は、とても重要になってきます。
ある医師や検査方法によって悪液質であると診断されても、別の医師や検査方法では診断されない、という現象が起きているということですから、同じがん悪液質有病であっても、承認されたアナモレリンが処方される患者さんとされない患者さん=治療を受けることが出来ない患者さんが出てくるということになります。
標準治療こそ最高の治療法だと声高に叫ばれ私も同意はするのですが、このような状況が露見しますと、ある人には最高だけれども・・・・という気分になってしまいます。
診断方法で標準化されて、全ての患者さんが本当に最善の治療を受けることが出来るという意味での”最高”になるように、願ってやみません。