#がん治療
岡山大学 免疫T細胞によるインターフェロンγを介した腫瘍血管正常化を発見 メトホルミンと抗PD-1抗体併用は血管を正常化し抗がん活性を高める/PRTIMES
●腫瘍血管を正常血管に改変し固形がんと戦う腫瘍浸潤CD8T細胞の腫瘍内流入を促す

 

メトホルミンがどうもがん予防にもがん治療にも良いようだという話は、ここ数年根強いトピックとしてあり、試験についても行われているのですが、このような形、つまり免疫チェックポイント阻害薬との併用で明確に論文誌に掲載されリリースされるのは初めてではないでしょうか。

 

複雑に入り組む腫瘍内の血管が傷害となって、CD8T細胞、つまり細胞障害性細胞の「キラーT細胞」が腫瘍内にうまく入り込めないケースになってしまう。

 

その際にメトホルミンとの併用効果で腫瘍内血管が正常化されることで、腫瘍内に浸潤を果たすことを助けるというものです。

 

さてこのCD8T細胞が、メトホルミンの効果もあって腫瘍内に入り込むのですが、それからどうなるかも、実際にがんをやっつける効果を上げるためには必要になってくる要素かなあと思いました。

 

メトホルミンが飲み薬であることも一つの重要点と言えるかと思います。

ものものしい治療によるものではなく、口から飲む錠剤が効果を高める可能性があり、しかも、既に広く利用されている薬なのですから、もし高度なエビデンス=ヒトでのエビデンスが示されるなら、普及も早いと思います。

 

そして、これもまた、免疫チェックポイント阻害薬の使用方法についての議論です。

免疫療法をどのように円滑に進めて、強力な力を発揮させるのかという点で、有力になる可能性があるものです。

 

現在、同薬はまだまだ効き目の点で本領を発揮していないと思います。

もっと効く方法が見つかるよう願うところです。