#がんゲノム医療
世界最大規模の統合解析によりがん個別化医療による生存期間の延長を確認/国立がん研究センター
●遺伝子パネルなど、患者個別のがんの遺伝子・分子的特徴を調べる試験を経、それに見合う治療を受けた人は、そうでなかった人より生存期間延長 他

 

国をあげて進めてきた「がんゲノム医療」が一つの成果に至ったことになりますね。

 

主に、がんゲノムプロファイリングと言われる遺伝子パネルになってくると思いますが、遺伝子発現に応じた分子標的薬に到達出来た場合、延命期間が延長される、という現状結論に導かれるものです。

 

さて、ではがんゲノムプロファイリングは、延命期間を延長することがその役割なのかと言うと、私はそれに限ったことではないと思います。

 

現状は、やれる治療をやれるだけやった人が遺伝子パネルを受けることが出来る人の対象、と言うことができます。

つまり、手が無くなった場合にはじめて遺伝子パネルを受けることが出来、その結果、1割程度の方が薬にありつくことが出来ている、というものです。

 

それはもちろん意義深いことではあるのですが、現状は、あくまで進行してしまったがんに特化した治療法としての確率ですから、進行する前とか、進行が始まった頃に対してどうか、というのは、これからの課題になります。そして、そこには更に大きな意義があるようにも思うのです。

 

つまり、がんを進行させないための遺伝子パネル検査であり個別化された分子標的薬などの治療であることによって、より長く生きる、がんに罹らなった場合と同じ程の寿命を全うできるもの、になり得るように思うのです。

 

現在でも先進医療によって、早期から遺伝子検査を受けることが出来ますから、その成果についてはしばらくすれば明らかになってくると思います。

もしそれで、明確な有意性が示されるなら、遺伝子パネルが早期から導入される可能性が出て来ます。

薬に辿り着けるかどうかも、また別問題としてありますから課題山積と言えますが、未来に期待します。