#がん治療
ビタミンD(V.D)が腸内細菌を変えてがんを抑える、驚きの関係/ナショジオ
◎腸内V.Dが増えるよう遺伝子操作したマウス→皮膚がん細胞抑制
◎遺伝子操作無しのマウスを同有りと同じケージに入れると抗腫瘍効果を発揮し出した→フンを媒介して腸内細菌叢を共有 他

 

生物系科学で最も著名と言われる論文誌の一つサイエンスに掲載された論文から。

 
腸内のビタミンDを十分に保つように設計・遺伝子操作されたマウスは、皮膚がんに対して抗腫瘍効果を示した。
その遺伝子操作がされなかったマウスは抗腫瘍効果を示していなかった。
同じ遺伝子操作アリのマウスと遺伝子操作ナシのマウスを同じカゴに入れて実験してみると、なんと、ナシのマウスが抗腫瘍効果を示しだした。
同じカゴの中にいる間に、遺伝子操作ナシマウスが食べた遺伝子操作アリマウスの糞によって、遺伝子操作ナシマウスの腸内細菌叢が変化し、抗腫瘍効果を発揮し出したことがわかった。
腸内ビタミンDが十分にあることで 「バクテロイデス・フラジリス」 という細菌が増加していることによって抗腫瘍効果が出ているのでは。
 
あくまでマウス実験によるものなので、ヒトでどうかはまだまだわかっていません。
 
ただ、腸内細菌叢が抗腫瘍免疫に影響していることはほぼ確実ですし、免疫チェックポイント阻害薬の効きにも影響している可能性があるようですから、これは急ぎでの研究が望まれますね。