#がん治療
iPS細胞を活用した新たな個別化がん治療方法を確立・普及するためのプロジェクトを発足 京大、パナソニック、シノビ/京都大学
◎患者自身のT細胞を大量増殖させて体に戻す「自家移植」、繰返し可
◎低コストで可能にする機器開発
◎2025.4の試作機完成目指す
人体からがんを攻撃するT細胞を取り出して、強化・増殖してがん患者さんの体に移植する細胞移植版免疫療法。
これを他人の細胞から取り出したT細胞でやる”他家細胞移植”、患者さん自身の細胞で実施する”自家細胞移植”の2つのやり方があります。
他家の場合、T細胞を大量に増やすことは出来ますが、移植後の拒絶反応の危険があります。
自家の場合は自分の細胞ですから拒絶反応は出ないものの、「一人ずつ」となるため、コストに問題が出て来ます。
今回のこのプロジェクトは、自家の方。
これまで大きなネックになってたコストの問題を、その名も「My T-Server」という機器を開発することで克服しようというものです。
自家細胞移植の場合の大きなメリットは、繰り返しの施術が可能ということです。
これは、がんとの共存を考える上でも重要なトピックと言えますね。
人間の体にある免疫力を使ってがんを退治しようという免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬がその軸となって研究が進み、効果的な使い方が見いだされてきています。
このiPS技術を利用したT細胞移植もやはり免疫療法の一つと言えると思いますが、他の両方との併用なども期待します。
そこで、繰り返し使えて、低コストで、しかも安全な方法になるなら素晴らしいことですね。