#がん治療
腫瘍治療電場療法(TTフィールド)と支持療法併用 非小細胞肺がんからの脳転移患者における頭蓋内進行までの期間を統計学的に有意に延長_METIS第3相試験/ノボキュア
◎同期間中央値→支持療法単独群11.3ヵ月:併用21.9ヵ月
◎QOL維持、忍容性良好

 

非小細胞肺がんの脳転移が1~10箇所みとめられる患者さんを対象として行われた第三相試験からの速報です。

 

このTTフィールドという療法は、ノボキュア社が製造する携帯可能な治療器による治療で、特殊な”電場”を作り出すことでがん細胞の正常な分裂を混乱させるためのものです。

 

こちらのMETIS試験は第三相試験ということで、支持療法との併用で頭蓋内進行を遅らせることが出来ていることが明らかになったというものです。

 

このTTフィールドが優れているのは、QOLを悪化させずに効果を期待出来るところです。

 

このMETIS以外にも局所進行手術不可膵線がんを対象としたPANOVA-3が実施されるようです。PANOVA試験の第三相ですね。

 

PANOVA第二相試験については40人対象の安全性確認試験で、副次項目として無増悪生存期間、全生存期間というものでした。↓

 

一次治療としてのTTフィールドとゲムシタビン+Nabパクリタキセル併用療法の試験で、85%でグレード3以上の有害事象が確認されながら、重篤な有害事象は前進化学療法のみ実施時と比較して少なかったようです。

効果についての示唆となる副次項目は、TTフィールド+ゲムシタビンで無増悪生存期間中央値が8.3カ月、全生存期間中央値が14.9カ月。

TTフィールド+ゲムシタビン+Nabパクリタキセルの分析では無増悪生存期間中央値が12.7ヵ月、全生存期間中央値は未到達(=追跡終了時点で50%以上生存→中央値無し)と良好でした。

 

これを受けての第三相試験PANOVA-3ということですが、膵腺がん他、体芯部にあるがんへのTTフィールドの効果も期待に値するように思います。