#肺がん
手術できない「ステージ3の肺がん」で東洋医学の専門家が打った手は?/日刊ゲンダイ
◎3年前肺がん診断
◎病院での治療と並行して鍼灸→抗がん剤副作用を軽減したか
◎その後脳転移見つかる、ガンマナイフ実施で縮小、他転移はない
◎あくまで経験談

 

うちの製品なんかでも一昔前は「オルタナティブメディスン」などと言って、代替医療というスローガンをかかげたりしたのですが、それは、言葉としては誤りで、病院での医療に取って代わるものにはなり得ない、と考えています。

 

例えば、今日も午前中に紹介したのですが、遺伝子パネル検査の登場によって、個々に合わせた効く分子標的薬を探すことも可能になったりするなど、がん医療の大きな進展が一つの大要因です。

 

治療法がもう無くなってしまった、という方にとって、医療が出来ないのであれば患者さんの自助努力でこれからの人生を切り開こう、というのが言わばオルタナティブメディスンであったわけですが、今は医療の選択肢が登場してきている、そういう考えも私にはあります。

 

医療と患者さんの自助努力としての民間療法(療養法ですけどね)ががん治療においては相変わらず並在していると言ってよいと思うのですが、例えばこの鍼灸なんかも後者の一つと言えます。

 

私は鍼灸について詳しくはありませんから、なんとも言えませんが、放射線や化学療法という通常医療に取って代わるのではなく、あくまでその通常医療を治療の軸としながら、鍼灸によって身体状態が悪くならないようにケアしていくもの、と捉えても別に問題ないかと思います。

 

身体状態が悪くならないことが、がんをやっつける行為かと言えば、そういうことではないのですが、身体状態には例えば、体の中にある免疫機能も含まれるわけです。

免疫機能は、栄養状態や精神状態、最近は腸内細菌の状態にも影響されると言うのですから、間接的にはがんをやっつけることに関連するんじゃないですか。

 

また、昨今は病院からのがん治療中の患者さんへの指導で、体重を落とさないように、ということが言われます。これは身体状態を良くしておくこと、そのものを指すわけで、自助努力としての民間療法にも大いに関係があります。

病院も、そういうことは大事だと本当は認識しているということです。

運動もですよね。よく言われます。

 

エビデンスがあるかどうか、ということを問うのが最近の流行のようになっていますが、たとえば鍼灸にがんを縮小させるエビデンスなんて無いと思います。

しかし、もし鍼灸に精神安定をもたらしたり、筋肉の緊張を緩和したり、食欲が出るなどの効果がはっきりとわかるものがあるなら、それは、軸となる通常医療を継続したり、より積極的に行うことにおいてポジティブであるとは言えます。

だから、私は予算の許す限りでそのような事に取り組まれるのも前向きで良い事だと思っています。