#がん治療
がん代謝特性を標的とする新規抗がん剤の開発に期待 アスパラギン合成酵素を阻害するビサボスクアールAの発見/慶應義塾
非小細胞肺がん用抗がん剤原料として有望
●がんの悪性化・再発や薬剤耐性に寄与する分子標的「ASNS」を阻害し顕著な抗がん活性

 

「ASNS」は、肺がんをはじめ、前立腺がん、膵がんなどでも高発現する酵素で、これを阻害することでがんの抑制が出来るものと注目されている標的、のようです。

 

既存薬においても、同標的阻害能について報告されているものもありますが、いずれも課題があります。

 

そこでこの標的阻害についての研究が進められているのですが、ビサボスクアールAという微生物代謝産物を試したところ、有望な結果が得られましたよ、というリリースです。

 

急性白血病や悪性リンパ腫と言った血液がんの薬として承認されている、がん細胞の栄養となるL-アスパラギンを分解するL-アスパラキナーゼとの併用で顕著な抗がん活性を示しているとのこと。

 

ヒトでの効用がいかほどかは、まだまだ研究が必要なわけですが、既存化学療法と微生物代謝物という組み合わせは画期的ですね。

どうもこちらは、がんの代謝特性に天然物がどう影響を与えるのか、という研究のようで、これは新しい研究アプローチとなりそうです。