#トリプルネガティブ
乳がん再発につながる「祖先がん幹細胞」を同定、再発予防薬候補も発見 金沢大/医療NEWS
●術前全身治療の際に”強心配糖体”を加えることでトリプルネガティブ乳がんの再発を予防出来る可能性
※強心配糖体:心臓病治療に用いられるステロイド配糖体
がん幹細胞については、その存在が広く知られており、がんをやっつけるための決め手としてあらゆる研究が実施されています。
こちらの研究では、そのがん幹細胞を細分化して5つのグループに分類したところ、そのうちの2グループが、トリプルネガティブ乳がんによく発生する細胞と似た性質があり、これを”祖先がん幹細胞”と呼ぶことにした、と。
その祖先・・を更に調べていくと、抗がん剤に対して治療抵抗性を示すことがわかった。
その祖先・・を抗がん剤から守っている機能を、心臓病治療に使われる強心配糖体によって阻害できることがわかった。
つまり、強心配糖体を投与することによって、がん幹細胞の抗がん剤抵抗性が解除出来、がん細胞を死滅させらることがわかった、と。
トリプルネガティブ乳がんが長年経っても再発してしまう原因が一つ解明されたと同時に、その原因となる細胞をあらかじめやっつけておく方法もわかっているということです。
ヒト臨床に向けては今後、用法・用量を決めていかないといけませんが、安全性という面では、既に病院で使われている薬が用いられるわけで、そこまで確認に長い時間はかからないかも知れません。
術前療法でないといけないかどうか、というのは気になるポイントですね。
これは、既に抗がん剤治療を実施されている場合はどうなのかな、と思うわけです。
とにかく、期待です。