#がん治療研究
がん治療効果の早期予測に有用な重水素MRI法を開発、臨床汎用の磁場強度で可-岐阜大/医療NEWS
●従来のMRI、CTでは治療効果の確認は治療実施後数週間かかる→重水素MRI法では1~3日後に変化確認(マウス試験)
●時間的な損失を防ぐために有望な方法
https://www.qlifepro.com/news/20230925/mri-2.html
先週来、メディアに登場していた内容ですが、どれくらい注目度があるのかなと見守っていたところ、大手系メディアが取り上げ出したので、こちらでも取り上げました。
よくよく内容を読んでみると、これは画期的かも知れません。
重水素水は、医薬の効果を高める可能性があるとか、副作用軽減の可能性があるとかの口コミが存在し、法外な値段で取引されていました。
効果は保証しなくても良いから、噂レベルでがんに効きそうなものはないのか、と言うことで重水素水に辿り着き、500mlで数千円もするものでしたが、それを飲んでおられた方がいらっしゃいます。
その後どうなられたかは存じ上げません。
さて、こちらの研究の内容は、放射線治療や化学療法を実施した後、迅速にその効果がどの程度であったかを測定するために重水素水を用いた診断方法を使う、というものです。
通常、MRIやCTによって治療の効果を確認するのですが、これが現れてくるには数週間もかかってしまいます。
そうこうしているうちにがんが進行していしまうケースもあって、この時間の損失は少なくないわけですね。
こちらの重水素MRI法は、MRI用の磁場を最適化した上で、重水素が含まれる水を飲んだ上でMRIを実施するというもの。
マウスの試験では、1日後から変化があらわれていたというのですから、放射線治療や化学療法に効果があれば継続すればよい、効果が無いのなら別の治療法に、という判断を早くするために有益かも知れない、というものです。
今後は、人での安全性を含めた試験がされるでしょう。期待したいと思います。