#ウィルス療法 #脳腫瘍
がん治療用ウイルス、悪性神経膠腫の根治も/メディカルトリビューン
●「G47Δ」悪性神経膠腫で承認
●再発膠芽腫19例、1年生存13例、5年以上の無再発生存3例、初回手術後全生存中央値28.8ヵ月
●副作用は軽度
●全ての固形がんへの効果が期待できる

https://medical-tribune.co.jp/news/2023/0911558241/

 

脳腫瘍の中でも最もタチの悪い種類とされる膠芽腫(グリオブラストーマ)に対する試験で1年生存率が従来療法とは比較することも出来ない程の目覚ましい効果を残したのがこのG47Δです。

 

現在は既に実用化されており、商品名「デリタクト注」として悪性神経膠腫(グリオーマ)で保険適用されています。

 

唇などに出来てちくちく痛いヘルペス用のウィルスを改変したものを使った治療法ですが、がんへの効果もさることながら、副作用がほぼ無いに等しいところがこの治療の大きな特徴です。

 

さてこちらの記事にも少しだけ言及されていますが、脳腫瘍への高い効果だけでなく、他のがん種への効果も期待出来るのだと。

 

少し調べてみたのですが、脳腫瘍以外のがんに対する華々しい成果はまだ上がっていないようです。

転移前立腺がんへの治験は、昨年秋から開始されているようですから、何らかの結果がこれから上がってくる可能性はあります。

また、肉腫への動物試験では期待出来る成果があったとのことです。

 

昨今は、免疫チェックポイント阻害薬と何を併用するのかが、一つの大きな流れとなっています。

このG47Δは、通常細胞には作用せずにがん細胞のみを「ヘルペス」に陥れて破壊してしまうというものです。

攻撃のターゲットとして、がん幹細胞も効率的に破壊することがわかっているので、ここまでどう到達出来るのか、という点で免疫チェックポイント阻害薬との相乗が期待出来るのではないか、と思います。※いつもすみません、ただの空想です。

 

G47Δも免疫チェックポイント阻害薬も、日本国産の技術と言えるものですから、それで高い効果が表れるなら、なんだか鼻が高くなるようなお話でもあります。

サッカーの日本代表が、ドイツ代表にボロ勝ちするという明るいニュースを届けてくれていますが、どうかそのような形としても、これら療法が更に昇華しますよう願っています。