#がん光免疫療法 #肝転移
アルミノックス治療(がん光免疫療法)、肝転移を有する進行または再発固形がんに対する第Ⅰ相試験を国内で開始/オンコロ
●抗CD25抗体-色素複合体「RM-1995」を用いたアルミノックス療法単独、同アルミノックス療法+キイトルーダ併用の試験

https://oncolo.jp/news/230803ra

 

まず、がん光免疫療法として知られるこのがん治療の名前は「アルミノックス」と言います。

 

さて、進行頭頚部がんで保険治療が認めれているアルミノックスですが、肝転移ありの進行がん患者さんを対象とした治験が開始されます。

 

肝転移はあらゆるがんで可能性がありますが、特に多いのは消化器がんとなります。

ですから、治験対象者も自ずと消化器がん患者さんが多く含まれていると思います。

 

承認されている進行頭頚部がんでの実績は、目を見張るものとは言い難いようです。

確かに、がんを攻撃する能力は認められるものの、それが他の治療法と比較して圧倒的に素晴らしものではない、ということです。

また、有害事象が目立つようです。重度の口腔内の炎症が起きるケースが目立つとのことです。

 

進行頭頚部がんの患者さんが対象と言うことで、なかなか難しい状況の方が多いことも、成果を曇らせる原因になっていると思います。

 

さてこの新しい治験ですが、主には肝転移巣への効果でどうかが測られることになるはずです。

楽天メディカルさんが以前リリースされていたのは、肝転移巣に対して針のようなものを指し、そこから照射するというやり方です。

場所が肝臓なだけにまずは安全面の検証が第一となってきますね。

 

肝転移巣に対応する既存の局所療法としては、ラジオ波や凍結療法があげられます。

焼くか凍らせるか、になります。

 

これらと比較してどうか、ということですが、アルミノックスで注目すべき点は局所的ながん細胞への攻撃の他に、免疫療法的に全身の対がん免疫を向上させて持続的に転移・再発を抑え込むという効果です。

 

今回、免疫チェックポイント阻害薬として名を上げるキイトルーダとの併用でも効果が試されます。

確かこの試験は以前にもあったと思うのですが、さて今回はどうなのでしょうか。

 

免疫チェックポイント阻害薬は、オプジーボが鳴り物入りで世に登場したものの、現状のところは、やっと効果的な使い方見えて来た、というところです。

その使い方の一つとして、アルミノックスとの併用が有効なオプションになるように願います。