#がん光免疫療法
「日本の技術と融合し光免疫療法の適応拡大を目指す」
◎理論上はがん種に応じて抗体を変えることで多くのがんに対応可
◎患者さん免疫を増強するために改良必要→既に有望な抗体は目処、臨床研究開始を計画
◎体深部に光をあてる装置改良も必要
配信:日経メディカル
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/202301/578125.html
ひさびさに光免疫療法の記事です。
多くの方が期待している、最も注目されている療法ですね。
現在地は、以前とそこまで変わりなさそうですが、頭頚部がん以外のがん種への適用を目指して、着々と前進されている感じがします。
何より、ご本家の小林先生のお言葉は説得力があります。
【抜粋】
抗体色素複合体と近赤外光による最初の攻撃で8割から9割の癌細胞が消滅することが期待できますが、癌を完全に除く最後の一押しには患者自身の免疫の力が欠かせません。
近赤外光による最初の攻撃で破壊された癌細胞内部から流出した成分が癌抗原として周囲の免疫細胞(T細胞)を活性化し、残った癌細胞を攻撃する宿主抗腫瘍免疫の増強効果が期待できます。光免疫療法の強みは既存の治療法に比べて副作用が小さいこと、しかも患者自身の免疫システムを障害しないので、その免疫力を動員して、微小残存病変(MRD)をも排除が可能だということです。多くの固形癌の治療に使えるポテンシャルを持っているといえます。
そして、その患者さん自身の免疫力を強化するための抗体がある程度見つかっているというのですから期待せずにはいられません。
現在は、既存の標準治療終了後の頭頚部がんの患者さんが対象ということですが、がん細胞を殺傷する能力がそもそも高いわけですから、初期・中期のがんにも有効であるはずです。患者さんの体力=免疫力がまだある時点での処置こそ、本領を発揮できる気がします、こちらの記事からは。
また、以前読んだことがあるのですが、繰り返しの使用も可能とのことですから、いずれは「イボが出来たら取る」というような具合に、がんに対処出来るようになれば素晴らしいなど感じます。
心より応援いたしますし、期待しています。