【リンク↓】 配信:ナゾロジー
米国でのマウス実験です。
サイトカインという免疫に関連する分子を生産するビーズを腫瘍付近に留置し、免疫療法と併用したところ、全マウスの腫瘍が数日で消失したというもの。
実験のモデルとなったのは、悪性度が非常に強い悪性中皮腫です。
また、進行性大腸がんモデルのマウスでも1匹を除いた全てのマウスのがんを死滅させたようです。
人に対しての使用としては、卵巣がんを対象として米食品医薬品局が治療許可が下りており、既にいくつかの臨床試験がスタートしているようですから楽しみです。
サイトカインと言えば、COVID19で有名になったサイトカインストームと言われる免疫暴走により多臓器不全を起こしてしまう程の危険性を持っていますが、これを腫瘍付近にのみ起こすことにより、免疫反応を主要部に集中させてしまうという構造です。
このビーズの大きさは1.5mmほどで、手術によって割と簡単に腫瘍付近に留置出来ます。
実験結果は先の通りですが、免疫療法を併用せず、このビーズ単独の場合でも、半数のマウスの中皮腫が消滅したと言いますから驚きです。
また、再発抑制にも効果があると予想されています。
恐らく、ですが、このビーズのコストはかなり安価です。
期待します。