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【抜粋】
再発および難治性のCD30陽性リンパ腫患者において、臍帯血由来のナチュラルキラー(NK)細胞と、AFM13として知られるCD16AおよびCD30を標的とする新しいバイスペシフィック抗体とを組み合わせた治療が奏効したことを、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らが示した。
19人の患者での奏効率(ORR)は89%であり、そのうち10人は完全奏効(CR)となった。追跡期間の中央値は11カ月、導入期間を含めて19カ月で、3つの投与量レベル全体での無増悪生存率と全生存率はそれぞれ52%と81%であった。NK細胞の増殖は注入後速やかに起こり、2週間持続した。
投与量レベル3(10⁸NK/Kg)が第2相試験での推奨用量(RP2D)として決定された。この投与量で治療を受けた13人の患者全員に治療効果が認められ(ORR=全奏効率100%)、うち8人がCR=完全奏功(62%)となった。
本治療の忍容性は良好だった。先行するリンパ球除去化学療法による骨髄抑制は予想されており、それ以外の副作用はきわめて少なかった。サイトカイン放出症候群、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群、移植片対宿主病は認められなかった。AFM13単独投与では110回のうち6回の投与時反応(インフュージョンリアクション)があったが、AFM13とNK細胞の複合投与では発症はなかった。
