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私が個人的に夢見る未来医療の一端なのかなあ、なんて思いました。私の夢とは、年に1回や2回、スキャナーのような機器を使って”全身スキャン”と血液や尿検査によって、あらゆる病気の早期発見と早期対策が出来る未来です。これを実現するためには、局・科・部・系横断的な診察が必要になるため、どうしてもAIによる診断が必要・・・・などと考えるのです。
こちらの開発されるAIは、早期膵臓がんを、健康診断で受けるような通常CTから見つけ出すというもの。記事中にありますが、ついでに発見、なのです。期待してます。かなり。
【抜粋】
想定される事例。
「肺疾患の精査目的で胸部単純CTを撮影。呼吸器科医が肺の所見に注目している間に、人工知能(AI)を備えた画像解析ソフトウエアが足側のスライスにわずかに写っている膵癌の初期病変を検出し、アラートを出した。消化器科に紹介し、超音波内視鏡で検査したところ、1cmの小さな膵癌が見つかり、外科的に切除できた。」
数年後には、このような流れで患者を救えるかもしれない。総合南東北病院(福島県郡山市)と富士通は4月25日、富士通Japan、エフコム(福島県郡山市)とともに単純CT画像から膵癌の疑い病変を検出するAI技術の共同研究を開始したと発表した。まずは、2022年度中の技術確立を目標とし、その後は臨床データを蓄積した上で医療機器承認を目指す考えだ。
研究に関わる総合南東北病院消化器センター長の西野徳之氏は、「膵癌は1~2cmくらいの大きさで見つかれば手術が可能だが、現実的には消化器科の専門施設で狙って探しにいかないと、このサイズではなかなか発見できない」と話す。「膵癌の予後を良くするには、全国にある一般的な病院で『治せる膵癌』を見つけられるようにしなくてはならない。それにはAIなどによる大きな技術革新が必要だと考えた」と西野氏は開発に着手した経緯を語る。
●他の理由で撮影したCT画像を「ついでに解析」
共同研究では、総合南東北病院が持つ約300件の造影CT画像、非造影CT画像を教師データとしてAIを学習させることで、単純CT画像から膵癌の疑いがある部位を検出する技術を開発する。
解剖学的な組織のつながりを考慮して断面画像の前後の連続性を推定する「立体的解析」と、1枚のスライスから病変を検出する「平面的解析」とを自動で組み合わせることで、膵臓領域を認識しながら腫瘍を検索する技術を確立する考えだという。
富士通フェロー兼研究本部コンバージングテクノロジー研究所所長の増本大器氏は、「本研究のポイントは従来、あまりAIの研究対象となっていなかった単純CT画像でも膵癌を検出できるようにするところだ」と説明する。単純CT検査は人間ドックでも広く行われている上、腎機能が低下して造影剤を使用できない人にも実施できる。また、冒頭に挙げた例のように、別の部位の精査目的で撮影したCT画像からも検出できるようにすれば、膵癌を発見する機会が増える。