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【抜粋】

肺がんの治療後に各患者に個別化した血液検査を行うことでがんの再発リスクが高い患者を特定できることをケンブリッジ大学の研究者が示した。

血中循環腫瘍DNA(ctDNA)と呼ばれるこのDNAにより腫瘍の状態、位置、さらにはその弱点を明らかにできる。これは最良の治療法を選択する際に有用である。

「各患者に個別化したモニタリングと治療を提供できれば、最終的により多くの命を救い、より早くがんに打ち克つことができるでしょう」Robert Rintoul教授、ケンブリッジ大学胸部腫瘍科教授、ロイヤルパプワース病院呼吸器科名誉医師

医師たちは肺がん細胞が治療後にも存在し活動している徴候をリキッドバイオプシーなどの手法を用いて確認することで、より良い治療法を選択し、高リスク患者の生存率を改善したり、低リスク患者の副作用を軽減することができる。

治療後に残存する少量のがん細胞をリキッドバイオプシーを用いて検出することで、治療で腫瘍を完全に根絶できなかった可能性のある患者を特定できます。医師が追加治療の必要性を判断するのにこの技術が役立って命を救えることを望んでいます」。

●ある肺がん患者の例
肺がんは英国では3番目に多いがんである。英国では毎年約48,500人が肺がんと診断され、毎年約35,100人が肺がんで死亡している。

Aart Alders氏は、肺がん手術を受けた後にロイヤルパプワース病院での肺がん血中循環腫瘍DNA(LUCID-DNA)臨床観察試験に参加した。

「5年ほど前に初めて早期肺がんと診断されて、がんの除去手術を受けました。術後に化学療法が必要な人もいますが、私は幸いにも元の肺がんが再発していません」と彼は話した。

LUCID-DNA臨床試験のお役に立てて嬉しかったです。肺がんが再発するかどうかを予測するのに役立つ血液検査が開発されれば、治る人が増えるでしょう」