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理研からのリリース↓

 

【抜粋】

乳がんなどの発症リスクを高めることで知られる遺伝子の変異があると、胃がんなどのリスクも高くなることが理化学研究所などが行った大規模な解析で分かり、今後、早期の診断や新たな治療法の開発につながると期待されています。

がんの中には、遺伝子の変異によってなりやすさが決まるものがあり、「BRCA」と呼ばれる遺伝子に特定の変異があると乳がんは10倍以上発症しやすく、卵巣がんや前立腺がん、すい臓がんのリスクも高くなることが知られています。

理化学研究所の桃沢幸秀チームリーダーらのグループは、国内の「バイオバンク」に保管されている10万人以上の遺伝情報を解析し、変異とがんのリスクとの関連を調べました。

その結果、「BRCA」遺伝子のうち、「BRCA1」に変異がある人は、変異がない人に比べて、胃がんになるリスクは5.2倍、胆道がんでは17.4倍となったほか、「BRCA2」に変異がある人は、食道がんになるリスクは5.6倍、胆道がんでは4.7倍だったことが分かりました。

これらのがんは日本など東アジアで患者が多く、初めて「BRCA」遺伝子の変異が関わっていることが分かったということで、早期の診断や治療法の開発につながると期待されるとしています。

桃沢チームリーダーは「この遺伝子の変異がある場合に効果が示されている治療薬はすでにあり、臨床試験で効果が確認されれば薬の活用も期待できる」と話しています。

 

この研究が示していることは、がん撲滅に向かった取り組みとして、かなり重要なことだと思います。

 

病気になる前から、遺伝子特性によってなりやすいがん(他、病気)が特定されるなら、医療の形が大きく変貌する可能性がありますね。

 

予防の点、罹患後の治療の点、両面です。

発病前の時点で検査をしておけば、いざ「がんに罹患」となった場合でも、最初から遺伝子特性に合わせた効く薬を特定しておくことが出来ますから、治療方針の決定が早く正確になると言えます。

 

実用化が待たれます。