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配信:Medical Tribune
非常に興味深い知見です。
簡単に言えば、免疫療法を実施中の方に、CBM588というビフィズス菌などが生菌が入ったものを食べてもらって様子を見たところ、それを食べていない人に比べて、免疫療法の効き目が劇的に良かった、ということです。
ビフィズス菌の死菌ではなく生菌。これはどちらかと言うと、これまで薬ではなく、食べ物とされているものです。つまり、腸内細菌に関係している可能性が高いということですね。
こちらのテストは腎がんに対する同療法の効き目を調べているものですが、他のがんにはどうなのでしょう。
それにしても、効果が明確に出ていますね。
【抜粋】
米・City of Hope Comprehensive Cancer CenterのNazli Dizman氏らは、転移性腎細胞がん患者を対象に、免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブとイピリムマブの併用療法への生菌製剤Clostridium butyricum MIYAIRI(CBM)588の上乗せ効果を検証する医師主導第Ⅰ相試験を実施。その結果、CBM588の上乗せにより無増悪生存期間(PFS)が有意に延長することが示されたと、Nat Med(2022年2月28日オンライン版)に発表した。
PFS中央値:併用療法群2.5カ月 vs. 上乗せ群12.7カ月
CBM588上乗せ群の1例を除く29例について解析したところ、12週後のビフィズス菌属の相対的存在量に併用療法群との有意差は認められなかった。
しかしながらPFS中央値は、併用療法群の2.5カ月に対しCBM588上乗せ群では12.7カ月と有意に延長した〔ハザード比(HR)0.15、95%CI 0.05~0.47、P<0.001〕。
部分奏効達成率:20% vs. 58%
部分奏効の達成率は、併用療法群の20%(2例)に対し、CBM588上乗せ群では58%(11例)と高い傾向が認められた(P=0.06)。有害事象に両群間で有意差は認められなかった。
