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配信:がんナビ
米Merck社は1月10日、IB期からIIIA期の非小細胞肺癌(NSCLC)で切除を受けた患者(術後補助化学療法ありとなしの両方)に、術後補助療法として抗PD-1抗体ペムブロリズマブを投与することはプラセボを投与する場合よりも有意に無病生存期間(DFS)を延長できることが分かったと発表した。フェーズ3試験であるKEYNOTE-091試験(EORTC-1416-LCG/ETOP-8-15試験、PEARLS試験)の中間解析の結果示された。DFSは同試験の主要評価項目の1つで、DFSの改善効果はPD-L1の発現状態に関わらず認められた。
KEYNOTE-091試験は、Merckが資金を提供してEORTCとETOPの協力のもとに実施されている無作為化フェーズ3試験。IB期からIIIA期のNSCLCで切除を受けた患者(術後補助化学療法ありとなしの両方)1117人をペムブロリズマブを投与する群(ペムブリズマブ群)とプラセボを投与する群(プラセボ群)に1対1に割り付けて行われている。ペムブロリズマブ群の患者にはペムブロリズマブ200mgが3週おきに1年または18回まで投与された。プラセボ群の患者には同じスケジュールでプラセボが投与された。
主要評価項目は、全患者におけるDFSとPD-L1発現がTPS 50%以上の患者におけるDFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、肺癌特異的生存期間などだった。同試験には日本の施設も参加している。
今回の結果は、独立データモニタリング委員会によって実施された中間解析で示された。同解析において、TPS 50%以上のPD-L1発現が認められた患者において改善傾向を示していたが、事前に規定された有意水準には到達していなかった。試験は、TPS 50%以上の患者におけるDFSの解析、OSの解析のために継続されている。
ペムブロリズマブの安全性プロファイルは、従来報告されているものと一致していた。試験結果の詳細は、今後学会で発表される予定。