青木さやか「がん手術後の痛みや吐き気。治療だけでは癒されないと気づいた時、父の死への後悔が消えた」(婦人公論.jp) - Yahoo!ニュース

配信:ヤフーニュース 2021.06.28

 

【抜粋】

わたしは何度か、1人の看護師さんに弱音を吐いた。 

不思議だが、その看護師さんが来てくれると楽になるような気がした。

 

特に何かをしてもらうわけではないのだが、ただ検温してくれるだけだったとしても「楽になる」という感覚が確かにあった。 

心で寄り添ってくれた、と感じたからかもしれない。 

 

医学はとても進歩しているのだろう。

だけど結局のところ、人は人によって楽になり、救われるのかもしれない、とこの時に思った。

 

「深い」と言ってしまえば、とても浅いと思います。

思考の深みではなく、サバイバーという生き方でしかわかりえない共感部分ではないかなと思います。

 

しかし、癒しという点ではヒントがあります。

看護師さんはサバイバーさんではないかも知れません。

ということは、共感ではなくとも、サバイバーさんに癒しを与えらえる可能性があります。

看護師さんの多くの経験から、サバイバーさんお痛みや苦しみに対してよく知っている方か、懸命に理解しようと努力している方かも知れません。

 

とあるきっかけから、私は「何のために働くのだろう」と考えるようになりました。

それまでは、お金のためとか、家族を養っていくためとか、そういう金銭的な理由が働く理由だと思っていました。

しかし、それならどんな仕事でも良いはずだし、今の仕事がベストとは言えないかも知れない。

 

それから紆余曲折あって、自分なりに出した結論、というか、モチベーションと出来たことは、他人のために、で良いではないか、ということです。企業人から一歩か二歩外に出て、「社会人」になったのだと思います。

仕事上で関わりの深いがんサバイバーさんのために何かをしたいと思っています。

そのためのメンタリティーとして、この記事は大変心に迫るものでした。