がん治療の副作用を改善 鍵は「頑張りすぎない運動」|NIKKEI STYLE
実施できる方はぜひ。
【抜粋】
(化学療法や放射線治療は)倦怠感や吐き気などの副作用がよく起こり、患者さんは「治療中だから安静にしないと…」とあまり動かなくなります。
動かないと体力が低下し、疲れやすくなるからよけいに動かない、という悪循環が起こります。
しかし、身体機能や活動量をそれほど落とさないようにリハビリの運動療法を行えば、筋力や体力がついて倦怠感の症状がよくなり、体を動かすことで気分転換も図れます。
すると、副作用が減り、治療を最後までやり遂げやすくなり、気分が上向きになり、総じて生活の質が上がります。
もちろん、吐き気が強くて食べられないようなときに、無理に運動する必要はまったくありません。
調子のいいときには体を動かそうと意識づけをし、寝た状態で不活動にならないようにしていくことがとても大事です。治療中は適度に運動し、治療後は社会復帰や元の生活に戻るために、しっかり運動することが重要になります。
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(乳がん)による死亡率は、身体活動が高いほうが低く、乳がんだけでなく大腸がん、前立腺がん、脳腫瘍でも同じように報告されています。
その明確なメカニズムは人では分かっていませんが、動物実験では腫瘍のあるラットに運動させると腫瘍が縮小することが分かっています。運動することで免疫が上がったり、体にダメージを受けやすい酸化ストレスが減ったりするからではないかと言われています。
ですから、がんサバイバーの方は、生涯にわたって運動習慣を持つことが推奨されているのです。