膵臓がんの放射線治療抵抗性、細胞周期チェックポイントとオートファジーが重要-量研 - QLifePro 医療ニュース

 

【抜粋】MIA PaCa-2細胞をG2/M期チェックポイントの活性化を阻害する薬剤であるMK1775で処理した後に放射線を照射した。その結果、薬剤で処理していない細胞と比べて増殖が抑制されたことから、放射線抵抗性が減少していることが示された。

さらに、ヒト膵がんモデルマウスにMK1775を投与して放射線(3グレイのX線)治療を行った。その結果、膵がんのサイズ増加が抑制された。

今回の研究成果により、膵がんの放射線治療に対する抵抗性のメカニズムの一端が明らかになった。膵がん細胞での放射線治療抵抗性メカニズムを薬剤等で阻害することにより、放射線治療の効果が高まることも明らかとなった。研究グループは、「今後、膵がんに対する放射線治療効果を増感する方法開発につながることが期待される」と、述べている。