本日発表がありました。

合格率は、6.6%

100人受けて、6~7人合格する試験ということですので、

難易度としては妥当なところでしょうか。


私は試験問題を見て、今回の試験は5%を割るだろう、

と予想していたのですが、思いの外合格率は高めです。

確実に言えるのは、一昔前の3%を割った試験問題よりも、

今回の試験の方が問題としてのレベルが高いのは間違いありません。

問題レベルの難化以上に、受験生のレベルが上がっている、ということでしょう。


さて、この行政書士試験の合格者、4662名ですが、

その中に、この試験において絶対有利な力を有している方々が、

かなりの数いるのではないかな、と予想します。


その筆頭が、法科大学院出身者(ロー出身者)。

彼らはおそらく、法令科目においては、ほとんど対策なしで受験してきます。

行政書士試験の場合、6割取れば受かります。

4割も間違っていい国家試験というのも珍しい。

対策なしでも、彼らは行政書士試験の法令科目合格点くらいなら取ってくるでしょう。

問題は、一般知識ですが、法科大学院生は原則4年制大学卒ですし、

多岐に渡る法律知識が一般知識解答への手助けになる面もあります。

一般知識は、ロー出身者にとって、さほど不利益になるとは思えません。

過去問を5年分くらい解くだけで、彼らは容易にこの試験に合格できる力を有するでしょう。

なお、知り合いのロー出身者によれば、実はロー出身者も結構落ちている、との事。

でもさすがに、行政書士試験不合格で、司法試験に合格する人はいないと思われます。


次に、合格有利の第2候補。

司法書士試験受験生(合格者含む)です。

司法書士試験の受験者は、法科大学院とは異なり、ピンキリです。

ただし、合格に比較的近い水準の人が、4千人くらいはいるのではないかと思います。

司法書士試験に要求される民法、会社法の知識量は、

ある面では司法試験をも凌駕します。

司法書士試験受験生の弱点は、まずは行政法。

次に、一般知識です。

とはいえ、4割落とせるという試験の特性を利用して、

行政法以外で稼ぎ、一般知識をギリギリで切り抜ければ、

彼らも合格しやすい存在です。

おそらく多少の対策で、合格してしまうでしょう。


今年の行政書士試験、4662人の合格者の中に、

ロー出身者、司法書士試験受験者の割合は、どのくらいいるのでしょうか?

私の予想では、かなり多いのではないかと思います。

専業受験生の中には、彼らが合格枠をさらっていくことに、

不快感を持つ人もいるかもしれません。

しかし、彼らには彼らの受験理由があるのです。


模試感覚で受けているだけではなく、現在の新司法試験には、

三審制ならぬ、”三振制”が取られています。

司法試験に3回落ちると、受験資格を失うのです。

そのリスクを考えると、行政書士試験をパスする必要性も出てきます。

それから、司法書士試験受験生は、将来独立開業を考えている人の割合が高いと思われます。

彼らにとっても、可能であればダブルライセンスで仕事の幅を広げたいと思っている事でしょう。


ロー出身者、司法書士試験受験生が合格しやすいのは、

公務員特認制度のような不平等なものではありません。

彼らが、より勉強しているから合格するというだけの話です。

ロー出身者は、未習者コース出身者も多いはずです。

全く法律知識を持たない人を、たった3年で司法試験合格へ育てるという、

まるで「虎の穴」のような世界です。

行政書士試験は、ロー出身者でないと受からない、

のような論調も見かけますが、

逆に言えば、ロー出身者レベルの内容を学習すれば、

行政書士試験には合格できる、と思うのです。


さて、法科大学院で最も読まれている本は何か?

芦部憲法、内田民法、判例百選…

候補は色々ありますが、なんだかんだで皆、

シケタイやCブックを一番読んでいたりします。

私が前々から書いている学習法ですが、

行政書士試験範囲に関して、司法試験受験生と似た事をしましょう、ということなのです。

「司法試験レベル」というと、メチャクチャ大変そうに感じるかもしれませんが、

4割落とせる試験、ということを考えれば、ゴールはそう遠いとは思えないのです。