前回のあらすじ
様子がおかしいシグの理由を知るために、アミティはラフィーナと共にぷよ勝負を挑んだ。途中、負けそうになったが、ラフィーナの助言もあり、なんとか勝つことができた。
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「うーへー・・・」
「大丈夫?シグ」
おじゃまぷよに埋もれたシグに、アミティは手を差し出した。
「ありがとう、アミティ」
シグは手を取り、おじゃまぷよの山から抜け出す。
「それじゃ、機嫌のいい理由を教えて!」
アミティは改めてシグに質問した。
「え、何それ?」
シグは首を傾げる。
「とぼけないで、さっさと教えなさい!」
「うーん・・・?」
今度はラフィーナに問われたが、シグは首を傾げたまま。
アミティはあることに気づいた。
「ねぇラフィーナ、シグ、幸せそうな顔してないよ?」
「えっ?」
ラフィーナはシグに注目する。
シグは先ほどとは違い、いつものやる気のなさそうな顔に戻っていた。
「じゃあ、昨日からの表情は何だったのよ。」
「知らない。」
シグはまるで昨日のことも覚えていないような返答をした。
「どうしたんだろうね、シグ。」
「わかりませんわ・・・。」
2人は考え始める。
「・・・・」
「待ちなさい。」
帰ろうとしたシグをラフィーナが止めた瞬間、アミティは「そうだ!」と閃いたような仕草をした。
「こういう時は物知りな人に聞くのが一番だから・・・、クルークに聞いてみようか!」
「なっ!?ど、どうしてクルークなのよ!」
「行こう、2人とも!」
「行ってらっしゃい」
「行ってきま・・・じゃなくて!シグも行くんだよ!」
「うーへー」
アミティは、ラフィーナの話を聞かずにシグを連れて走り去っていく。
「・・・・」
置いて行かれたラフィーナは、
「・・・私を置いていくなんて、失礼にもほどがありますわ!」
2人の後を急いで追うのであった。
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体育が得意なラフィーナは、すぐに追いつくことが出来た。
「でもアミティさん、クルークの居場所、わかりますの?」
そして走りながらアミティに問う。
「ウン。クルーク、いつもアルカ遺跡で研究してるんだ。」
「本のムシー」
「・・・2人とも、何だか詳しいようですわね。」
「ヒマなとき、いつもそこに行くから!ね、シグ!」
「ウン。」
「・・・・」
クルークの研究の邪魔をしているのではないか?と思ったラフィーナだが、口には出さなかった。
3人は、二手にわかれた道の前で止まった。
「えっと、アルカ遺跡は・・・、こっちかな?」
「アミティストップ」
「ほえ?」
右の道に進もうとしたアミティをシグが止めた。
「・・・アミティさん、アルカ遺跡は左に行かないと着きませんわ。」
「そうなの?」
「自信満々に言ったくせに道を知らないだなんて・・・」
ラフィーナは思わずため息をついてしまった。
「じゃあ左にいっきまーす!」
「いっくぞー」
「はいはい、行きますわよ。」
3人が左に進もうとした、
その時。
「うわああああああああっ!」
誰かの悲鳴が辺りに響いた。
「!?」「ふえ!?」「・・・?」
ラフィーナ、アミティ、シグは驚いて右側の道に注目する。
「うわあああああああああああああああああああああっ!」
なんと、3人が探していた人物、クルークが泣き顔で走ってきたのだ。
「本のムシだ」
「何でここに!?ていうか、アルカ遺跡に行ってたんじゃないんだ!」
「うるっせー!・・・ですわ!」
「あれっ、シグ、アミティ、ラフィーナ!?」
3人に気づいたクルークは、涙を急いでふき取り、3人の方に向かった。
「どうしたの、クルーク?何かあったの?」
アミティはすかさずクルークに問う。
「・・・ある洞窟に用があって出かけたら、アルルが暴れてて・・・」
「アルルが!?」
アミティとラフィーナが同時に声をあげた。
「なら、急いで暴走を止めにいきますわよ!」
「ウン!・・・でも、クルークは何の用があってアルカ遺跡じゃない洞窟に行ったの?」
アミティがふと思い、質問した。
「は?キミ達には関係ないだろう?」
「・・・どうせまた、一人で寂しく本を読もうとしていたのでしょう?」
「むっ違う!僕は、前に採れなかった魔力を高めるといわれている水晶を今度こそがっつりと独り占めしようとしただけだ!」
ラフィーナの言葉をクルークが訂正する。
「ふ~ん・・・」
「・・・」
「・・・あなた、やっぱりそういうヤツだったのね」
それを聞いたアミティ、シグ、ラフィーナは軽蔑の目で彼を見つめた。
「ん?どうしたんだい?・・・って、ああっ!?」
自分のミスに気が付いたようだ。
「行こうっ、2人とも!」
「いっくぞー」
「そうね、こんなヤツはほっといて行きましょう!」
アミティ達は右の道へ走っていく。
「え、ちょ、待て!僕を置いていくな~!」
そして、クルークも3人の後を追うように右の道へ走り去っていった。