前回のあらすじ
アミティとラフィーナは何で機嫌がいいのかをシグに聞いたが、全く覚えていないということが判明した。不思議に思った2人は、アミティの提案で、シグを連れてクルークに会うためにアルカ遺跡に行くことにした。ところがクルークは別の洞窟に行っていて、そこでアルルが暴れているということをアミティ達に伝えた。そして、クルークも連れて洞窟に急いで向かうのであった。
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「クルーク、洞窟にはアルルしかいなかったの?」
「いや、ヘンタイの人もいたよ」
「ヘンタイ・・・シェゾのことですわね?」
「ああ」
クルークはアミティとラフィーナに事情を話す。
「僕が洞窟に着いたとき、2人が何か話してたんだ。で、いきなりアルルが魔法を使って暴れ始めたんだ。」
「それで、逃げ出してきたのね」
「・・・」
ラフィーナの言葉にクルークは返すことが出来ない。
「でも・・・、妙ですわね」
「へ?」
「何がー?」
何かを考え始めたラフィーナに、アミティとシグは疑問を持った。
「シグが元に戻ったら今度はアルルが暴れ出すだなんて、おかしいですわ」
「確かにそうだね!」
「そんな・・・、たまたまじゃないのか?」
「そ、そうだといいのですが・・・」
「洞窟、ついた」
「あ、ホントだ!みんな、行こう!」
「ウン」「ああ」
アミティ、シグ、クルークの順に、洞窟に入っていった。
「・・・!」
ラフィーナを置いて。
「に、二度も私を置いて行くだなんて・・・!」
「うわあっ!」「うーへー」「うぎゃーっ!」
「え!?」
突然、洞窟の中から3人の悲鳴が聞こえた。
「何があったの・・・!?とにかく、行ってみましょう!」
ラフィーナは急いで洞窟の中に入っていった。
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「な・・・、何よ、これ!」
ラフィーナの目に最初に映ったのは、
「ダイアキュート! ア アイスストームっ!」
「おい、よせアルル!」
ドカーン!
魔法を放ち、洞窟内を破壊する茶髪の少女と、それを必死で止める、「闇の剣」を持った銀髪青年の姿だった。
「び、びっくりしたー」
「アルル暴走中」
「な、何度見ても驚くよこれは・・・」
「でも、逃げるほどじゃありませんわ」
アミティ、シグ、クルーク、ラフィーナは、これを呆然として見ている。
「ヘンタイおにーさん、大丈夫?クルークに呼ばれて助けに来たよー!」
「お、お前らいつの間に・・・?ってヘンタイって言うな!」
ヘンタイと呼ばれた青年は、アミティに怒鳴る。
「・・・・」「・・・・」
ラフィーナとクルークは、非常事態でもヘンタイは否定するのかと同時に思った。
「あなたに聞きたいことが・・・」
と、ラフィーナは気を取り直して聞こうとすると、
「シェゾ、やっぱりキミはヘンタイだね!こうしてやる!えいっ!」
ズドーン!
アルルと呼ばれた少女が洞窟破壊を続けたので、ヘンタイ疑惑の青年はアルルの方に向かって行ってしまった。
「アルル、俺の住処を荒らすな!」
「うるさーい!ヘンタイのくせに僕に命令するな!」
「俺はお前の全てが欲しいだけだ!」
「またヘンタイ発言したな!ブレインダムド!!」
ドンガラガッシャーン!!
「だから荒らすな!そして今のは『魔力』を入れ忘れただけだ!カンチガイするお前のほうがヘンタイだろ!?」
「何っ!?」
アルルとシェゾと呼ばれた青年は、4人が見ているのにも関わらず、口喧嘩を始めてしまった。
「・・・、だいたい事情はわかりましたわ。」
「今日のアルル、さっきのシグみたいに性格が変わっちゃってるね」
「・・・そうか?」
「なんか、凛々しい」
ラフィーナ、アミティ、クルーク、シグは、それをまた呆然として見る。
「って、見ている場合じゃないよ!」
アミティは我に返った。
「でも、どうやったらアルルを止められるかな・・・」
そして、考える。
「アルル、そこまで言うならヘンタイ決定戦だ!」
「イヤだ。それ、勝った方がヘンタイなんでしょ?ボクに負けるからって、そういう事するのはズルイよ!」
「お前、どうした?ホントに変だぞ!?」
「ヘンタイに言われたくないやい!」
アルルとシェゾの口喧嘩は終わらない。
「ありゃりゃ、あの2人まだ喧嘩してるよ・・・。ヘンタイの事で勝負しても・・・って、勝負?あ、そうだ!」
アミティは何かを思いついたようだ。
「もし、アルルがシグと同じように性格が変わっているんだったら・・・、ぷよ勝負をして勝てば元に戻るかも!」
そして、早速アルルに声をかけた。
「アルル!」
「え?」「お、お前・・」「アミティさん!?」「今話しかけたら危ないんじゃ・・・」「?」
アルル、シェゾ、ラフィーナ、クルーク、シグの5人は、一斉に彼女に注目する。
「勝負するなら、ぷよ勝負したら?相手は・・・えっと・・・」
アミティはアルル以外の4人に目を向ける。
「うーんと・・・、あ、そうだ!」
そして、ある少年を指さしながらこう言った。
「相手はこの人と!」
「・・・ええっ僕!?」
いきなり指名されたクルークは、驚くことしか出来なかった。