直感と観念で動く君よ。強く、美しい。


確信と断定に満ちた言は私を導き、時に惑わす。


君より生じた因果なら報いていくのもいいだろう。




真っ暗な中の一筋の光。



吸い込まれるようにひたすらみつめる。



いつまでそらさず見つめられるだろうか。



視界の端で誘惑がうごめく。



大きく湧いた衝動。



渇望。



光へ、ただ光へと。

君のガラス玉に生気が見えない。


青く透明。


異質。


その脆そうな不気味さに魅入られ、とらわれた。


何かが壊れたあの日。


始まりだったのか、終わりだったのか。


期待が意味をなさないと知る。


ぽっかりあいた穴。

静かな底にたたずんで、思い出にかられ夢を見る。

深く深く沈んで、優しい孤独が満ちるまで。
どうか、僕を忘れて下さい。


乾いた歯を湿らせて、風に向かって走り出す。



浮き立つ心に支配され、空は眩しく広がりぬける。




西日にしかめた横顔が何度も鮮やかに甦る。




つったった汗の輝きで、恋しい気持ちが世界を変える。




静かな窓に降る雪は黒。



土を隠すその色は白。空を照らす。



月を隠す雲は藍。



星は大地に、木々は風にささやく。



一息ごとに感じる冬のメロディー。

猫の目はあくまで冴え、透明な夜に風が降る。
待つ。待つ。待つ。
望むから?惰性で?
じっとりした手を握りなおし、視界を閉じた。
赤、赤、赤。
胸をさす。



秋の空にほうきで描け、白い心。薄くはかなく広がって、やがて溶けてしまうだろう。
きゃしゃな銀杏が、空をめざしてまっしぐら。
枝々にため息一つきらめくと、銀色の新しい滴が降り積もる。



心が騒ぐ。あなたの方向から。シンプルにはいかないね。くすぶるように不確かな思い。少しのひだまり。
均衡の崩れる音を聞きながら、冷静なもう一人のあたし。
一直線に走れたら、あなたも変われていた?

心の配量で決まる染色。


思いを辿るように、薄く、濃く、淡く。


最初の一歩に勇気を集め、一つ息をする。


青と赤が出会う道。